大相撲の元横綱曙の曙太郎さんが亡くなったことを受け、1988年春場所初土俵の同期生で競い合い、ともに最高位に上り詰めた貴乃花、3代目若乃花の「若貴兄弟」が早すぎる別れを悼んだ。

元貴乃花の花田光司さんは所属事務所を通じてコメントを発表し「数々の闘いの思い出がありますが、相撲教習所に半年間通った頃の稽古の思い出が出てきます」と回想。汗と土にまみれた若き日に「私たちはたけだけしく取組に励みました」と思いをはせた。

曙さんは自身よりも先に出世し、史上初の外国出身横綱となった。何度失敗してもくじけない姿勢を四字熟語に込め「百折不撓(ひゃくせつふとう)の人生観だったと思いますが、これからは身を楽にして安らかに」と祈った。

元3代目若乃花の花田虎上さんは自身のブログに「ライバルであり友であり、苦楽を共にした仲間が旅立ちました。突然のことに送り出す言葉が全く見つかりません」と心境をつづった。

先に現役引退した虎上さんは2000年12月に、曙さんも03年11月に日本相撲協会を退職。「お互い協会から離れて頑張ってきたけれど、離れていてもいつも心にいました」と沈痛な思いを記した。