大相撲で史上初の外国出身横綱となった曙太郎さんが今月上旬、都内の病院で心不全のため54歳で亡くなったことが発表されて一夜明けた12日、現役力士らが故人をしのんだ。

埼玉・川越市で行われた春巡業に審判として参加している大島親方(元関脇旭天鵬)は、曙さんへの敬意を熱弁した。曙さんとは00年春場所で1度だけ対戦し、敗れた。当時を振り返り「今まで戦った人で一番怖かった。生きて帰れないかと思った」と述懐した。自身もモンゴル出身力士のパイオニアだが「6人で一緒に来たから相談相手もいた。曙さんは1人。その中で道を切り開いた。想像もできない」としのんだ。巡業部長の境川親方(元小結両国)は、巡業の稽古で胸を出したといい「残念。早すぎる」と、7歳も年下の曙さんの死を悼んでいた。