幕下最下位格付け出しで今場所初土俵の行徳(22=玉ノ井)が、無傷の4連勝で勝ち越しを決めた。ともに無敗で臨んだ清田との四番相撲は、得意の突き、押しではなく左四つに組み止められた。そこから、もろ差しを許す場面もあったが、178センチ、143キロの厚みのある体格。さらに「根は左四つ」と、四つ相撲でも取ることができる引き出しの多さから寄り切った。取組後は「勝ち越しは気にしていなくて、一番に集中していた。これまでと違う展開になったけど、落ち着いて取ることができた」と、冷静に振り返った。
拓大では相撲部に所属せず、母校の東京・足立新田高で相撲部のコーチを務めていた。その中で、昨年10月の国民スポーツ大会で個人3位となり、幕下最下位格付け出し資格を得て、今場所のデビューとなった、異色の経歴の持ち主だ。「相撲部とはキャンパスも違いました。授業が終わると足立新田に行って。毎日、稽古はしていたので」と、筋肉量の多い胸を張って話した。
師匠の玉ノ井親方(元大関栃東)にも「緊張せず、楽に、自信を持っていきなさい」と、普段通りの力を発揮できれば、勝てると言われて背中を押され、ノビノビと取り切った。勝ち続ける限り、無敗と調子の良い相手との対戦が続く。「(勝ち越して)ホッとしているところはある。ただ、結果はいいけど、内容はまだ、詰められていないところもある。まだ3番あるので、自分の相撲を取っていきたい」。変わらず、無欲で臨む決意に変わりはなかった。

