幕内経験者の人気力士で、東幕下4枚目の炎鵬(31=伊勢ケ浜)が、今場所初黒星を喫した。初顔合わせの西幕下2枚目の大花竜(24=立浪)に、立ち合いから下に潜り込んで活路を見いだそうとしたが、相手の突き、押しに後退。土俵際で弓なりになって、反撃を試みたが、その際に左足のかかとが土俵を割っていた。勝負審判の親方が手を挙げ「勝負あり」。押し出しで敗れて2勝1敗となった。

取組後、かかとについては「出てましたね」と、自覚があったと振り返った。続けて「流れがあまり良くなかった」と、立ち合いから見せ場なく敗れた一番を自己評価した。初日の一番相撲は英乃海、前日4日目の二番相撲は志摩ノ海と、ともに36歳のベテランを破った。この日は近大から入門2年の新鋭の圧力に屈した格好となった。

1月の初場所は、東幕下11枚目で臨み、勝てば全勝優勝という七番相撲で敗れた。幕下15枚目以内の全勝は、慣例で十両昇進が確実だけに、わずかに関取復帰を逃していた。その先場所の六番相撲で、左足首を2カ所骨折していた。その影響で、今場所前に相撲を取る稽古は、ほとんどできなかった。それでも言い訳せず、この日の取組後も「足は大丈夫。もう終わったこと。次は負けない相撲を取りたい」と、堂々と話した。

前日11日に大阪市内でかつての師匠、元横綱白鵬翔さんが会見した。その後、報道陣に対応した際に、炎鵬への期待を口にしていた。それを伝え聞いた炎鵬は「協会を辞めても気にかけていただき、とてもありがたいです。いつ見られても、恥ずかしくない相撲を取って、胸を張ってやっていきたい」と語った。まずは勝ち越しを目指し、その先に十両再昇進を目指す決意をにじませていた。【高田文太】

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