AKB48グループがまた、新しい試み「短期留学制度」をスタートさせた。海外に広がった48グループからメンバーを受け入れたり、逆にAKB48から海外グループへ期間限定で移籍するというもので、期間は9月からの1カ月限定。AKB48からは川本紗矢(20)が、インドネシア・ジャカルタ拠点のJKT48へ、AKB48にはJKT48ステフィ(17)タイ・バンコクのBNK48のモバイル(16)が、短期間ながら加入した。

3人とも文化や言葉の壁もものともせず、異国の地で奮闘中だ。特にモバイルは、加入約10日足らずでかなりの日本語上達度だった。9月26日にAKB48劇場のステージに立ち、ステフィと前座に出演。人気デュエット曲「となりのバナナ」を披露した。間奏にせりふのやりとりがある楽曲で、ステフィから「モバイルさんは(日本での生活は)どうですか?」と聞かれると、モバイルは「私も楽しいです。特にご飯がおいしいの!」と返答。「日本で食べる(タイ料理の)ガパオはおいしいの」と、日本語でジョークをかまし、ファンを笑わせた。

「最初、日本語ができなかったんですが、だんだんうまくなってきました。日本人のファンたち、タイのファンたち、メンバーも応援してくれて、すごくうれしいです」

タイ国内で旋風を巻き起こしているBNK48は、6月に行われた世界選抜総選挙でチャープラン、ミュージックの2人が100位以内にランクインした。グループは昨年、発足したばかりで、日本国内での認知度はほとんどないに等しいが、タイからの熱烈な応援と多くの投票でランクインを成し遂げた。そんな中、モバイルはランクインを逃したが、栗色のセミロングヘアに少し少女っぽい笑顔、けなげに語学習得を目指すまっすぐな姿勢が、日本人にも好まれそう。既に握手会や公演の楽屋などでは、ステフィとともにツーショット撮影を希望する48グループメンバーが殺到しているという。13日にはAKB48チーム8の全国ツアーにも出演予定だ。10代で海を渡ったモバイルとステフィの活動が、短期留学の成否のみならず、48グループの今後を明るく照らすことを期待したい。