NGT48加藤美南(22)が、明日31日にNGT48劇場で卒業公演を行って、グループを卒業します。5年半、苦楽を共にした同期へ。研究生としてともに切磋琢磨(せっさたくま)した後輩へ。そして、ファンへ-。かとみなの“ラストメッセージ”をお届けします。【取材・構成=大友陽平】

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話を聞くと、口につくのは感謝の言葉だ。同期の1期生へ。

「振り返ると何日あっても足りないくらい、思い出があります。研究生として少し離れたところから見て、やっぱり1期生はすごいなと実感しました。迷惑もかけてしまったけれど、昇格してみんなと一緒に“1期生”になることが目標だったので、昇格した時に『よく頑張ったね』と言葉をかけてもらえて…。感謝の気持ちでいっぱいです」

後輩1人1人への思いやメッセージも明かすとともに、一緒に活動することで、気付きも多かったという。

「研究生になったことで、加入初期に感じたことを、改めて全部思い出させてくれました。後輩のみんなと一緒に活動することで、良いところを見つけたり、同時に自分のできていることとそうでないこととか、自分の夢も見つけられました。苦しい時もありましたけど、気付けたことがたくさんありました。それは100%、後輩のみんなのおかげです」

今後については「自分の夢に関しては、実現までに数年かかると思うので、それをちょっとずつ丁寧にかなえていけたらと思っています」としつつ、SNSなどファンとの交流の機会は絶やさずに活動していくという。それも苦しい時期を支えてくれた「みな民」と呼ばれるファンのためだ。

「ファンの方とかなえたい夢には、ずっと関わっていきたい。つらい思いもさせてしまったのに、それでも応援してくださった皆さんがいて…。恵まれてますし、だからこそ、すごく幸せにしてあげたいんです…。皆さんの心の支えになれるように、楽しいことをたくさんしていきたいです」

アイドル人生を振り返れば「一瞬」だったという。

「入った時は、この時間が一生続くと思っていました。振り返ると、アイドルってはかないなと。もし普通に就職してお仕事をしていたら、たくさんの方に応援してもらうことはないと考えると、自分が好きなことを発信できたり、それをたくさんの人が見てくれるなんて、幸せなことだなと。100%分からないくらい奥深いですし、でもそれだけ魅力的だと思います」

次のステップに進むために、羽ばたく時が来た。

「1つ看板を外すので不安もありますが、自分の夢に忠実に、夢をかなえる姿を応援してくださったらうれしいです」

 

◆加藤美南(かとう・みなみ)1999年(平11)1月15日、新潟市生まれ。愛称「かとみな」。15年7月、NGT48の1期生オーディションに合格。16年、AKB48「翼はいらない」で初選抜。18年4月、チームN3のキャプテンに就任。19年5月からは研究生として活動し、昨年12月に正規メンバーに昇格。小学生から8年間習っていたバトントワリングでは全国大会出場経験も。152センチ。血液型O。