AKB48入山杏奈(26)が16日に東京・秋葉原のAKB48劇場で卒業公演を行って、活動に区切りをつける。このほど日刊スポーツのインタビューに応じ、思いを語った。【聞き手=大友陽平】
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約12年にわたるアイドル人生のゴールが見えてきた。「まだ実感がないんです」と話しながら「12年って、小学校に入学した子が高校卒業できちゃうんですよね」と感慨深げに話した。
さまざまな経験の中で、印象に残っていることの1つは、グループにとって初の東京ドーム公演(12年)だという。
「私は途中から乗った船なんですけど、AKBがずっと目標に掲げていた舞台に、たどり着いたんだって…。後ろの方で踊っていたんですけど、ステージに立った瞬間に泣きました」。
そして、18年4月から現地のドラマ出演のためにメキシコに留学したことが、人生観を大きく変えた。
「楽しく生きようって。すごく前向きになって、自分の意見をしっかり言えるようになりました。昔だったら『どちらでもいい』と答えてたことも、どちらでもいいという選択肢は、向こうにはないので…。自立できたんでしょうかね(照れ笑い)」
慣れない土地で奮闘できたのも、AKBという看板、そしてファンの支えがあったから。コロナ禍でのオンライン握手会では、ファンと“再会”もできた。
「ファンの皆さんがいてくれたことは、めちゃくちゃ大きかったです。会えないどころか、近くにいない“特殊なアイドル”だったと思います。『何が楽しくてファンの人たちは私のことを推してくれるんだろう?』って真剣に考えたこともありました。それでもついてきてくれて、『僕たちの力なんて微力だけど』って言ってくれるんですけど、その一言一言にすごいパワーをいただきました。本当に感謝しかないです」
「アイドルとは?」の質問には、迷いながら「宝探し」と答えた。
「世の中の人全員が知ってるわけではないし、『私は宝です』って立ってるわけではないんですけど、みんな1つ1つが宝で、見つけられたらうれしさがあって、見つけたら大切にしてもらえて…。そして、自分にとっての“宝物”を見つける場所でもあります。ファンの皆さんはもちろん、私は『役者になりたい』という自分の方向性を見つけることができました」
AKBの後輩たちには「今のAKBを見ていて、“やっぱりAKBって最強じゃない?”って思ってます。みんなギラギラしているし、このまま頑張ってほしい」とエールを送りながら、自らの卒業後は、国内はもちろん、メキシコでも引き続き役者としての挑戦を続ける。
「日本とメキシコの懸け橋となるような存在になりたい。常に人として成長していたいんです。人としてやれること、知れることを全部やりたいです!」
そう目を輝かせて語る姿が、とにかくたくましかった。
○…卒業後は恋愛解禁になるが、「将来結婚するなら日本人? 外国人?」との質問に「向こうでは、子どもにしか見られないんですよ…(苦笑い)。海外の人の方が、愛情深いかもしれませんが…。良いとこ取りをして…ハーフの方で!」とちゃめっ気たっぷりに笑った。
◆入山杏奈(いりやま・あんな)1995年(平7)12月3日、千葉県生まれ。愛称「あんにん」。10年にAKB48の10期生として加入し、11年に昇格。12年、「真夏のSounds good!」で初選抜入りし、計14回選抜入り。14年、「青鬼」で映画初主演。選抜総選挙は11年の第3回から外→外→30→20→不参加→18位→不参加→不参加。18年4月から、テレビドラマ「LIKE」出演のためメキシコ留学。血液型B。