SKE48須田亜香里(30)の卒業コンサートが9月24日、愛知・日本ガイシホールで行われた。
48グループでは、本拠地である各劇場で「卒業公演」を行って、グループでの活動に区切りをつけるのが通例で、「卒業コンサート」を開けるのは、ごくわずか。選曲や演出など、それぞれの「こだわり」も垣間見えるのがまたおもしろい。須田も「らしさ」をのぞかせる構成だった。
初のソロ曲「今の私じゃダメなんだ」でコンサートをスタートさせると、「恋を語る詩人になれなくて」では、後輩達を前面に出して、自らはデビュー当時の“定位置”だった最後列の端っこでダンスした。ゆかりの曲や、自らが躍進するきっかけになった選抜総選挙曲で参加した楽曲メドレーなどアイドル人生の軌跡をたどりつつ、ユニット曲ではこれからを背負うメンバーと組むなど、グループの未来を授ける演出もあった。
象徴的だったのは、12年にグループが初めて「NHK紅白歌合戦」に出場した際に披露した「パレオはエメラルド」。18歳まで続けたバレエのフェッテと呼ばれるターンをすると、メンバーが一列になって、スカーフを使ったラインダンスで、一糸乱れぬ動きを再現した。当時は苦戦したラインダンスも、リハーサルからビシッと決まっていったといい、「今のSKE48も、団結力が半端なかったです!」とファンに叫んだ。
同じ演出を再現したことについて、終演後こう話した。
須田 SKEにも、今よりいろいろな人の目に触れる時期がありました。だからこそ紅白があったり、ナゴヤドーム(バンテリンドームナゴヤ)での単独コンサートもありました。私は盛り上がっていた時期を経験してきたからこそ、その時の自分にできたことを、今できないとは思いたくないんです。今のグループの魅力や可能性、当時と見劣りしない姿を見せたかったですし、自信を持ってほしかったんです。
1つ1つのことにがむしゃらに向き合って活動し、最後列から選抜総選挙2位まで成り上がった須田だからこそ、説得力がある言葉。昔が良かったと終わらせるのではなく、自分たちにだってできると、道標を示した。
須田は卒業発表前から、もし卒業するなら、それはコロナ禍でできなくなった握手会や、ファンによるコールが再開された時と話していた。前者は卒業コンサート前に、48グループでは初めて須田の卒業記念として開催されることが発表され、後者も、コンサート後の発表となったが、SKE48劇場で試験的に「声出し可能公演」が開催され、須田も出演することが決まった。
11月1日の同劇場での卒業公演を迎えるまでに、また新たな道標を示して、須田はアイドルを卒業することになりそうだ。【大友陽平】

