岩手県滝沢市で5月、アイドルグループ「AKB48」のメンバーら3人が切りつけられた事件で、盛岡地検は11日、傷害と銃刀法違反の罪で、青森県十和田市の無職梅田悟容疑者(24)を起訴した。逮捕、送検容疑の殺人未遂は適用しなかった。

 起訴状によると、5月25日夕、滝沢市で開かれたAKB握手会の会場で、カッターの刃を付けた折り畳み式のこぎりでメンバーの川栄李奈と入山杏奈、男性スタッフに切りつけ、けがをさせたなどとしている。

 地検は責任能力の有無を調べる鑑定留置を6月から約3カ月間実施し、責任能力を問えると判断した。

 捜査関係者によると、梅田被告は事件前日の24日早朝に自宅を出発し、握手会会場を訪れた。自宅からは、当日の握手会に参加するためのチケットが同封されていたCDの初回限定版2種類が見つかった。岩手県警は計画的な犯行とみている。

 梅田被告は県警の調べに「イライラしていた。AKBなら誰でも良かった」と供述していた。