乃木坂46のエース齋藤飛鳥(24)が、卒業を控える心境を語った。

年末をもって活動終了し、来年卒業コンサートを開催する。グループにささげた11年4カ月を振り返り、大みそか「第73回NHK紅白歌合戦」(午後7時20分)への意気込みも明かした。【横山慧】

花束を持ってカメラを見つめる乃木坂46齋藤飛鳥(鈴木健太氏撮影)
花束を持ってカメラを見つめる乃木坂46齋藤飛鳥(鈴木健太氏撮影)
花束を持って笑顔を見せる乃木坂46齋藤飛鳥(鈴木健太氏撮影)
花束を持って笑顔を見せる乃木坂46齋藤飛鳥(鈴木健太氏撮影)

卒業の実感は「まだフワフワしています」という。「1月1日からはいつものスケジュールも、メンバー全員のグループメールも届かなくなる。なんとなく想像はしています」。当然寂しさもある。「私の場合は本当に何もなくなっちゃう。まず、友達がいないから…」と笑った。

11年8月に13歳で乃木坂46に加入。36人いた1期生オーディション合格者が、自身と秋元真夏(29)の2人だけになったのは「予想外です」という。「でも、結果を出さずにやめるのは嫌だったというか。西野(七瀬)白石(麻衣)が卒業したあたりから、自分がちゃんと納得するまではいないとな、と思っていました」と明かした。

16年のシングル「裸足でSummer」で初センターを任された際、「(私がセンターだと)乃木坂が売れなくなっちゃう…」と不安で涙したことも。「もちろん本音です。怖かった。正直最近までそう思っていました。お姉さんメンバーがどんどん卒業していって、“ところてん方式”で前に押し出されただけだと思っているので。でも、もう口にはしないです。そういう意味では、強くはなったのかな」と回想した。

花束を見つめる乃木坂46齋藤飛鳥(鈴木健太氏撮影)
花束を見つめる乃木坂46齋藤飛鳥(鈴木健太氏撮影)
花束を持って笑顔を見せる乃木坂46齋藤飛鳥(鈴木健太氏撮影)
花束を持って笑顔を見せる乃木坂46齋藤飛鳥(鈴木健太氏撮影)

卒業後については、まだ明確に決まっていない。「なりたいものがあったわけではなくて、とにかく乃木坂の1人として何かができれば、という気持ちでしたから」と振り返った。「だから後輩がすごく育ってきて、もう自分が抜けても大丈夫だと思えて。自分がいない乃木坂が想像できた時に、卒業を決めました」と説明した。

ストレートに言葉にすることは少ないが、長年過ごしたグループへの愛は人一倍だ。「『実は一番乃木坂好きですよね』って、最近よく言われます」と照れ笑い。「乃木坂のこと以外は、別にいいかって思っていたから。全部100%、乃木坂でした。そういう意味では一番好きなのかもしれない」と自己分析した。

紅白では「裸足でSummer」を披露する。「すごく意外だったんですけど、個人的にはめちゃめちゃうれしいです」と喜んだ。ライブでも定番のアッパーソング。「最後の最後、紅白は、しんみりな乃木坂を見てもらうより、どうしても楽しく終わりたいと思っていて。『はだサマ』だったら、もうバッチバチに楽しく終われる! みんなもキラッキラを前面に出してほしいし、ニコニコで終われれば」と意気込んだ。

花束を見つめる乃木坂46齋藤飛鳥(鈴木健太氏撮影)
花束を見つめる乃木坂46齋藤飛鳥(鈴木健太氏撮影)

「乃木坂はもう大丈夫ですよ。だって朝ドラに出る子(山下美月)も大河ドラマに出る子(久保史緒里)もいるんですよ? 3期も4期も5期もすごくて、今までで一番バランスがいい気がする。後ろ髪を引かれることなく、私は前に進んでいけそうです。ファンの1人として、これから乃木坂がさらに残していくであろうものを見ていきます」

常に謙虚で、たまにあまのじゃく。きゃしゃな体にトップアイドルグループの重責を背負い続けた功労者が、有終の美を飾る。

◆齋藤飛鳥(さいとう・あすか)1998年(平10)8月10日、東京都生まれ。愛称「飛鳥ちゃん」など。テレビ朝日系「ハマスカ放送部」(月曜深夜0時15分)MC。158センチ。血液型O。