シンガー・ソングライター平井堅(45)が今月19日、東京・日本武道館で「THE STILL LIFE」スペシャルライブの千秋楽公演を行って、人生初めてという“フライング”に挑戦した。

 ライブ取材の前に、見どころをスタッフに尋ねると返ってきたのは「宙づりです」。正直、ブランコのようなものに乗って、ステージからそのまま上がっていくものをイメージした。ところが、だ。いざ代表曲「POP STAR」のイントロが流れるや、ワイヤで上に引き上げられながら、ステージの前方方向にまさに“フライング”したのだ。「空飛ぶ45歳をお楽しみください!」というテロップとともに、平井は「私はどこに向かっているんでしょうか? 誰か止めてくださ~い」とちゃめっ気たっぷりに叫びながら、いつもの美声を響かせた。

 昨年3月に、福岡で行われたデビュー20周年ツアーの初日公演では、気球に乗っていた。高所恐怖症と言いながら、スタンド席やすぐ下のアリーナ席のファンに手を振っていた姿が印象的だった。その時には冗談半分? で「次は宙づりかな」と話していたが、まさか1年で本当に実現させるとは、サービス精神には頭が下がる。

 ライブ後、関係者あいさつでは、実はフライングの方が、器具で腰のあたりがガチガチに固定されていて、揺れずに歌いやすかったことを明かしてくれた。ピーターパンのようなフライングだったと感想を言うと「いやいや…もういいです」と照れ笑い。それでも、テレビ番組でDREAMS COME TRUE吉田美和のライブパフォーマンスを見て「あの方はすごい!」と刺激を受けていたようで、明言こそしなかったものの早くも次回に向けて、構想を巡らせているようだった。