宝塚歌劇団の花組トップスター、明日海(あすみ)りおが2日、3代目の相手娘役に迎えた仙名彩世(せんな・あやせ)との新コンビで、花組公演「邪馬台国の風」「Sante!!」の兵庫・宝塚大劇場公演初日を迎えた。

 新トップコンビの本拠地お披露目作。花組は、劇団スケジュールの日程上、今作が今年最初の本拠地作で、年内最後になる。

 明日海は両親を敵対国に殺された邪馬台国の兵士を演じ、相手を殺傷しない棒術の達人の設定。久々の正統派ヒーローに、明日海は「心は温かく腕は強い。まさに宝塚の“ザ・ヒーロー”です」と言い、けいこに励み開幕に備えた。

 舞台は古代日本。新トップ娘役の仙名は、女王に奉られる「ヒミコ」役。明日海とともに、運命をおのおのが切り開いていく群像劇に臨んでいる。

 2部のレビューは、トップ明日海を「最高級ワイン」に見立てて表現。気高い清涼感の「白」、色気の「赤」、華やかさと美しさを「ロゼ」にたとえ、トップ4年目へ入った明日海の魅力と、芹香斗亜(せりか・とあ)、柚香光(ゆずか・れい)らが支え、充実期に入った花組らしさをアピールしている。

 レビューは衝撃の幕開けに続き、明日海が女役にふんするなど、バラエティー豊かな構成で、明日海、仙名の新コンビによるデュエットでもわかせた。

 兵庫・宝塚大劇場公演は7月10日まで、東京宝塚劇場は7月28日~8月27日。