歌舞伎俳優市川海老蔵(39)の自主公演「ABKAI2017 石川五右衛門~外伝」が9日夜、東京・渋谷のBunkamuraシアターコクーンで初日を迎える。同日午後、公演前の通し稽古が取材陣に公開された。

 海老蔵は、中山優馬、山田純大、前野朋哉ら歌舞伎俳優ではない役者たちの参加について「純粋な、一生懸命頑張ろうという気迫を感じ、活力になっています」と話すなど刺激を受けている様子だった。海老蔵との立ち回りが見どころの中山は「見るのと、やるのとでは全然違う。筋力もいりますし、こんなにきついものだとは…」。化粧は海老蔵に教えてもらいながら施したという。

 海老蔵は、長女麗禾(れいか)ちゃん(5)長男勸玄(かんげん)くん(4)が通行人役で出ることをブログで明かしていたが、この日は「今日の夜来るかもしれないし、明日の昼来るかもしれない。間違いなく見に来るんで、そしたら『出たい』と言うと思う。(客席通路を)せがれと娘と通りたい。浴衣を用意しています」。出演するかしないかは、子供たちの意志に任せている。

 勸玄くんは東京・歌舞伎座「七月大歌舞伎」の夜の部「駄右衛門花御所異聞」で、史上最年少の宙乗りに挑戦するが、稽古を始めているとした。

 また、初期の肺腺がんで手術し、今月上旬に退院した中村獅童(44)については、海老蔵は「よかったね、どうなの? と聞いたら『大丈夫だよ』と。『お茶しよう』って言ってましたから、だいぶいいみたい。中日(なかび)ぐらいにお茶しに行こうかな」と話した。海老蔵と獅童は7月に共演予定だった。