左肺炎慢性呼吸不全の急性増悪で入院し14日に退院した落語家桂歌丸(80)が17日、東京・後楽園ホールで、日本テレビ系「もう笑点」(日曜午後5時25分)の収録を行った。同番組の収録を行うのは、2月4日以来約4カ月ぶり。

 現在36キロの体重を40キロに増やそうと、これまで避けていた肉などを食べるようにしているとし、歌丸は「から揚げ食べたのは、ついこの間が初めて。何でこんなにうまいもの、今まで食べなかったんだろう」と、人生初のから揚げ体験を語り、取材陣を驚かせた。

 この日は「笑点」司会の春風亭昇太をはじめ、林家木久扇、三遊亭好楽、三遊亭小遊三、三遊亭円楽、林家たい平、林家三平、山田隆夫とともに取材に応じた歌丸は「涙が出るくらい温かい言葉をいただいた。入院しても毎週『笑点』は見てました。なぜ見ていたかというと、私の悪口を言うから油断できない」と笑わせた。

 歌丸は約15分にわたって体調や食生活、落語、芸人のことなどを、冗談や皮肉を交えて語った。酸素チューブを付けていたが、声には張りがあり「声は出るんです。これででなきゃミイラと同じ」。息苦しいため、今後はチューブを付けて高座を務めるとした。

 また、言葉で笑いを取る落語の魅力を語った上で、「裸でおぼんを持って出てくる…どうなんですかね」と、アキラ100%の裸芸への疑問も。

 冗談や皮肉が出て安心したのか、「笑点」メンバーからは「とりあえず明日までは頑張ってください」(小遊三)「生きてるだけで話題になるなんてすごい」(円楽)など、手荒い祝福の言葉を掛けられた。歌丸は「あんまりアレでしたら、司会として復帰するので、昇太さん、覚悟しておいてください」。

 18日には東京・日比谷のシアタークリエでの「春風亭小朝のクリエで落語」で高座復帰する予定。