元宮崎県知事東国原英夫(59)のトークに引き込まれると同時に、昨今の不倫報道についても少々考えさせられた。

 東国原は発毛促進剤「ビタブリッドC」新製品発表会に出席。フジテレビ系情報番組「バイキング」で金曜MC担当の宮迫博之(47)が週刊文春に2人の女性との不倫疑惑を報道され12日、同番組で自身がどう釈明するかで注目が集まった。東国原は共演していたため、発表会で「薄毛仲間が大変でしたね」と切り出されると「不倫仲間でしょう!」とキッパリ言い切った。

 「公人は1発アウトだけど、準公人は説明責任がある」と持論を展開し、「芸能人は準公人。だから記者会見を開いて説明する必要がある。あとは個人の問題でしょう」と話した。キッパリと言い切ることに潔さも感じたが、数々の修羅場をくぐってきた東国原ならではという印象だった。

 宮迫は下心があって女性と2人きりでホテルの一室で過ごしたことは認めたが、女性に関係を断られふて寝したと釈明。この件についても、「部屋に入ったからといって必ずしもできるわけではない。私も経験があります」と切り出し、「非常ベルを鳴らされました。私が非常事態になりました」と自身のエピソードを上乗せして紹介した。

 ダウンタウン松本人志はフジテレビ系「ワイドナショー」で「学生時代からモテたいがためにお笑いトークという求愛ダンスを磨いた」と独自の言い方で話し、今の風潮を「そのダンスはどんどん磨けと。ただ、それでメスが寄ってきても交尾はするなということ。この矛盾に我々はどう立ち向かっていきましょう。不倫がいい悪いじゃなくて、我々は何を原動力に求愛ダンスすればいいのか」とある種の警鐘を鳴らしていた。

 東国原のようにエピソードを上乗せできるのは、そういう経験があるからこそで、まさに芸の肥やしなのかもしれない。我々マスコミが不倫報道を扱えば扱うほど「芸人さんがつまらなくなるのでは」と、ふと考えさせられるエピソードだった。とはいえ、それを追いかけるのも我々の仕事だったりする。「究極のいたちごっこ」なのかもしれません。