自身の監督作「サバービコン」のプロモーションに大忙しの米俳優ジョージ・クルーニー(56)が、トロント国際映画祭に出席し、ドナルド・トランプ米大統領について「セレブというだけでは、大統領の仕事は無理だ」と語った。

 国民の声や意見、求めるものに応えていないとして、再びトランプ大統領を批判した。以前からクルーニーの大統領選への出馬を期待する声もあがっていることについては、「実際には私よりも優れた候補者はたくさんいる。ただ、今の民主党はあまり優れて見えないだけ。エキサイトするような候補者を見つけた方が良い。それは私ではないよ」と語り、自らは支える側として今後も民主党をサポートしていくことを明言した。

 そんな政治や社会問題にも熱心なクルーニーは、イラクからヤジディ教徒難民を米ケンタッキー州オーガスタの自宅で受け入れていることも明かした。イラクのモスルで起きたイスラム国によるバスジャック事件に巻き込まれて生き残った男性を支援していると語り、正規の審査を経て米国に渡ってきた男性にシカゴ大学で教育を受けさせる手伝いをしているという。今年6月に双子が誕生したばかりのクルーニー夫妻は、最近も白人史上主義を強く批判するなど、トランプ大統領の政策を度々非難している。(ロサンゼルス=千歳香奈子)