嵐・櫻井翔(35)が連続ドラマに4年半ぶりに主演する、日本テレビ系連続ドラマ「先に生まれただけの僕」(14日スタート、土曜午後10時)完成披露試写会が4日、都内で行われた。

 櫻井は劇中で大手総合商社・樫松物産で抜群の営業力をもって活躍しながら、出世を目前に不採算部門・京明館高校に校長として“左遷”され、再建を命じられた商社マン鳴海涼介を演じた。営業で培ったスキルを生かそうと経費節減などを訴えながら、蒼井優(32)演じる社会教師・真柴ちひろらに総すかんを受ける四面楚歌(そか)状態の役どころ。「やらせていただいて先生の大変さ、校長の孤独さが分かった。優ちゃんは受け持つ生徒がいて(別れが)寂しいと言うけれど…生徒から覚えられないし、話す機会もないし校長は…孤独です」とかみしめるように語り苦笑した。

 副校長兼事務長・柏木文夫を演じた風間杜夫(68)は、櫻井の記憶力の高さと撮影前の努力を絶賛した。第1話で生徒に語りかけるシーンなど、校長だけに語るせりふが多い中、櫻井は3、4ページしゃべるシーンを全て覚えてきたという。風間は「3、4ページしゃべるシーンを、見事に覚えてきた。前の日、努力してきたのかな? 若い俳優の人には、やってほしいな。翔君をヨイショしているわけじゃなく、感心しました」とたたえた。櫻井は「すごい俳優の方がいらっしゃる中で、せりふを覚えていないということを考えると、気を失いそうになる。そこは心に決めてやりました」と振り返った。

 撮影は5月から始まり、8月でクランクアップし時間が経過しており、櫻井は会見前の試写の際も観客の反応が気になり、風間と試写会場後方の隙間から中をのぞき、反応を確かめていたという。櫻井は「風間さんと『受けているのかな、受けているのかな』と。反応が気になっているもので」と笑った。その姿を見ていた蒼井は「櫻井さんが、皆さんを隙間から見ていて『拍手が起きない』と不安がっていた。基本、試写の後、拍手は起きないよ」と言い、笑った。

 主題歌には嵐53枚目の新曲「Doors~勇気の軌跡~」(11月8日リリース)が決まり、試写会でも流された。櫻井は「5、6月に撮影が始まったので、曲も決まっていない。(撮影中は)人数が多いんで長方形の机に座っていて、嵐の歌じゃない仮歌を聴いたら、拍手が起きた。嵐の歌が入り、ドラマと同じで、また1つ作品が完成し、うれしい」と笑みを浮かべた。【村上幸将】