新海誠監督の「君の名は。」(16年)など、大ヒット映画を多数プロデュースした、東宝の川村元気プロデューサー(38)の小説「億男」が、人気声優の小野大輔の主演でオーディオブック化されることが20日、発表された。オトバンク社が運営する日本最大のオーディオブック配信サービス「FeBe」(フィービー)で同日から配信される。

 「億男」は、累計140万部を突破し、実写映画化もされた川村Pの小説第1作「世界から猫が消えたなら」(12年)に続く小説第2作。宝くじが当選して、億万長者になった主人公の30日間を描く「お金」をテーマにしたエンターテインメント作品。声優の小野大輔が突然「億男」となってしまった主人公の一男を、声優の河西健吾が一男の大学時代の友人で、とある秘密を抱える九十九(つくも)を演じる。

 小野は15年に配信された「世界から猫が消えたなら」オーディオブック版でも主人公の僕、悪魔、ナレーションの3役を演じており、川村Pとは再タッグを組むことになった。

 川村Pと小野はコメントを発表した。

 川村P 「世界から猫が消えたなら」のオーディオブックに引き続き、「億男」も小野大輔さんに主演をしていただきまして感無量です。小野さんの声に導かれながら、億万長者の摩訶(まか)不思議な世界を冒険していく気分になりました。「お金と幸せの答え」、見つけてもらえると幸いです。

 小野 「お金と幸せの関係性、その答えは」。本書が追い求めるテーマは、僕ら役者が役を演じる時に必ず考える「その人間にとっての幸せは何か」というテーマに通じています。朗読をしてみて、また原点に立ち返ったような気がしてうれしくなりました。