笑いの吉本興業の本拠地、大阪・なんばグランド花月(NGK)が9月下旬からの大規模改修工事を終え、今月21日にリニューアルオープンすることが7日、発表され、関西4館目の「よしもと西梅田劇場」で、桂文枝(74)、オール阪神(60)巨人(66)らが会見した。

 会見には海原やすよ(42)ともこ(45)、さや香と、吉本新喜劇の内場勝則(57)辻本茂雄(53)両座長も出席。リニューアル後、最初の出番は、姉妹コンビやすよ・ともこが務めることに決まった。

 妹やすよは「本来なら(寄席は)若手からなんで、会社から『後(の出番)で』と言われたんですけど、絶対1番目! と言いました」。姉ともこも「だって、サラ(新しい)が一番ええもん」と、先陣をゲットして満面笑みだった。

 姉妹は「海原お浜・小浜」の故海原小浜さんの孫で、上方伝統のしゃべくりコンビとして、若手時代から活躍。今年春には、上方漫才の頂点「上方漫才大賞」も獲得した。父もかつて新喜劇の池乃めだかとコンビを組んでおり、親子3代漫才師のサラブレッド。一門にはお浜・小浜門下で、海原千里を名乗っていた上沼恵美子(62)もいる。

 巨人から「漫才大賞とったらギャラあげてもらえ」と言われたそうで、ともこは「はい。巨人師匠に言われたので、会社に言ったら上がりました」とニッコリ。巨人によると、今年のM-1グランプリで優勝した「とろサーモン」は「翌日から(移動が)グリーン車になった」そうだ。

 また、NGKの休館時に出張花月公演を行っている西梅田劇場も、今後、定期興行を打つことが決まり、これで、関西では京都のよしもと祗園花月、ミナミのよしもと漫才劇場と合わせて、直営4劇場体制になる。文枝は「関西で(すべて満員なら)毎日、1万人。これはすごいこと」と、率直な驚きを口にした。

 かつては梅田にも劇場があり、芸人のハードワークで知られる同社芸人たちは、劇場の“ハシゴ”は慣れっこでもある。

 巨人は「漫才ブームの頃は、紳竜、B(&)Bは東京で、お前らは大阪の劇場守れと言われて、1日8ステージぐらいやってたし、最悪、同じ場所で8ステージもあった。助(すけ=代演)もしょっちゅう」と懐かしそうに振り返った。

 巨人が「威厳のあるなんば花月、ライブ感のある西梅田と、色が出ていい」と言えば、阪神は「そう、ライブ感ね。(西梅田は道路が近く)ネタの途中に救急車の音とか入るしね」と笑わせた。

 リニューアル後のNGKでは、初日21日は予定3公演すべてに口上があり、吉本新喜劇は、内場、辻本の両座長が7年ぶりに共演する。辻本は「前回は僕がゲストで、今回みたいにギャグでがっつり組むのは何十年ぶり」。現在放送中のNHK連続テレビ小説「わろてんか」に出演中の内場は、新喜劇出演が「5月ぶり」と言い「内場、辻本の真骨頂見せますんで、NGKでわろてんか!」とアピールしていた。