2月4日からテレビ朝日系で放送が始まる人気アニメシリーズ「プリキュア」15作目の新作「HUGっと! プリキュア」(日曜午前8時半)と、アニメ映画「プリキュアスーパースターズ!」(池田洋子監督、3月17日公開)合同会見が1日、東京国際フォーラムで行われた。

 この日は、「HUGっと! プリキュア」で主人公キュアエールこと野乃はなを演じる引坂理絵、キュアアンジュこと薬師寺さあや役の本泉莉奈、キュアエトワールこと輝木ほまれ役の小倉唯が登場した。

 プリキュア声優が最初に試され、演じる1年を通して大きな課題になるのが、技の時など声を合わせて演じる場面だが、3人はダチョウ倶楽部のギャグ「ヤー」のように手を動かして、せりふを合わせる手法を編み出したと明かした。小倉は「3人で合わせるせりふがあるんですが、やっぱり、まだ回数を重ねていく段階なので、なかなかうまく合わない。3人ならではの、手で合わせる…ダチョウ倶楽部さんみたいにやっています」と言い、笑った。

 引坂は16年から声優業を始め、1月28日に放送を終えた前作「キラキラ☆プリキュアアラモード」で妖精のヤパパを演じたが、キャリアわずか2年で女性声優の憧れの的・プリキュアシリーズの主役を射止めた。「オーディションを受けた夜に『合格したよ』とご連絡をいただいて、胸がいっぱいで全く言葉が出なくて。その後、大泣きして、ずっとずっと泣いて朝まで寝られなくて、しばらく興奮が冷めやらずドキドキする日々が続きました」と選ばれた率直な思いを語った。その上で「プリキュアとして作品に関わることを考え、バトンをつないできたものにどう関われるか? 選んでいただいたということは、出来ることがある…きっと私にしか見せられない世界があると思うので、キュアエールと引坂も応援していただければと思います」とあいさつした。

 本泉も、これほどの大作のメインキャラクターを演じるのは初めてだ。「とても長いすてきなシリーズに関われたこと、キャラクターに出会えたことに感動しております。フワフワと地に足がつかない中、時間を過ごしてきました。初めて声を録らせていただいた時、本当に私(がプリキュア役)なんだと実感した。(制作陣に)愛があるプリキュアを一員として支え、一緒に盛り上げられるよう、さあやと一緒に成長したい」と緊張気味に抱負を語った。

 小倉は、声優ユニット「ゆいかおり」(17年3月に活動休止)、「StylipS」(13年に卒業)としても活躍し、アニメ作品への出演も多いが、幼少期に見て育ったプリキュアに熱い思いを抱いている。「幼少期に見て育った世代の私が、プリキュアになれる日が来るとは夢にも思っていなくて…。今日も夢の中にいるようでドキドキ、ワクワク。子どもの頃に感じたキラキラ、絆…いろいろ教えていただいたことを、子どもや世代を超えて伝えられる作品になるよう、取り組んでいきたい」と意気込んだ。

 「HUGっと! プリキュア」は、04年に放送の初代「ふたりはプリキュア」からの売りでもある、拳を使っての肉弾戦が魅力だという。引坂はバトルシーンの推しポイントについて「原点回帰と言いますか、拳を使って戦うところが熱いポイントなのかなと。本当に気合を入れてハーッと殴るので、ドスの効いた声になってしまいますが、それも本気の戦いだからこそ。見ていてすがすがしいものだと思います」と胸を張った。【村上幸将】