「ジェニーはご機嫌ななめ」などのヒットで知られる伝説的ロックバンド、ジューシィ・フルーツが、34年ぶりに新アルバム「BITTERSWEET(ビタースイート)」を14日に発表する。同バンドの生みの親の音楽家・近田春夫(66)が書き下ろした「ラニーニャ 情熱のエルニーニョ」や「ハイブリッドその後」など10曲が収録される。

 ジューシィ・フルーツは80年に結成。<歌詞>君とイチャイチャ してるところを 見られちゃったわ…と歌うデビュー曲「ジェニーは-」は、テクノ風のアレンジと、リードボーカル・イリアの裏声歌唱で大ヒットした。84年に解散したが、同曲はその後、Perfume、矢口真里らがカバー。元祖の復活を望む声が上がったこともあり、13年にはボーカルのイリアを中心にライブを再開。メンバーの入れ替えはあったが、ファンに新アルバムの製作を約束していた。

 「Come on Swing」(84年)以来となるアルバムについて、イリアは「いろんなタイプの曲が入った自信作です。新生ジューシィ・フルーツの酸いも甘いもかみ分けた味を楽しんでください」。その言葉通り、「ラニーニャ-」は、燃える愛をハードロックのイントロから一転懐かしい曲調で聴かせる。「IN JAPAN!」は、そばと鍋の特徴を英語的発音で歌い、日本を紹介する出色の作品だ。

 今月24日には、東京・吉祥寺のRock Joint GB(午後7時開演)で発売記念ライブを行う。