5月8日に開幕する「第71回カンヌ映画祭」のコンペティション部門の招待作品が発表された。

 予想外の作品が入って驚いた。濱口竜介監督(39)の「寝ても覚めても」(9月1日公開)だ。濱口監督にとって3大映画祭は初めてで、配給側も「まさかコンペティション部門とは思っていませんでした。初めてなので、残ったとしても『ある視点』部門かなとか考えていました」と話していた。

 コンペティション部門は、最高賞パルムドールを争うメインの部門。「ある視点」部門は、コンペティション部門に入らなかったが秀作や斬新な作品を集め、若い監督の作品が多い。

 発表の会見をライブ中継で見ていた。濱口監督の名前をコールする映画祭事務局が「皆さん、ご存じない監督かもしれませんが」と前置きした。フレッシュさが強調されていた。同じ中継を見ていた配給関係者からメールが来た。「涙ぐんでしまいます」。実感のこもったメールを見て、本当に良かったなあ、と心から思った。

 今回、コンペティション部門で上映される日本作品は、「寝ても覚めても」と、是枝裕和監督の「万引き家族」の2作。楽しみすぎる。