今年デビュー35周年を迎えたハードロックバンド「アースシェイカー」のボーカル、マーシーこと西田昌史(58)さんと同席する機会があった。

 マーシーさんが注目するボーカルがバンドとして活動を開始し、お披露目ライブを行うということでお声掛けいただき、見てきた。「NEL」というボーカル&ギター、ドラムが女性で、ベースが男性という3ピース編成のバンドだった。このボーカル&ギターのmiku(23)が透明感とパワフルさを兼ね備えた声の持ち主で、さすがマーシーさんが推すだけの逸材だなと感じた。ソロとしてもいけそうな実力の持ち主だった。バンドとしてはロック系の曲も好きだったが、記者はメロディアス系な曲を歌い上げるナンバーのほうがmikuの声が生きるようにも感じた。この日、5曲を披露したが、2曲が印象的だった。また、ドラムのyuri(23)も印象的だった。記者もドラムをかじっていたが、グルーブ感がかなりよかった。

 マーシーさんはアースシェイカーとして活動する傍ら、アコースティックライブを個人としても精力的に続けている。お会いした日も、翌日から2週間の北海道ツアーで10日間歌うと話していた。「歌えるうちに歌っておきたいし、聞きたいといってくれるお客さんがいるならどこにでも行く。それがファンへの恩返しだから」。そう語るのが印象的だった。シャ乱Qやラルクアンシエルらが憧れるハードロック界のレジェンド的存在だが、そんな存在が若手たちにアドバイスを送る姿は「ロックの火を絶やすな」というマーシーさんの思いのように感じた。

 実はここ数年、マーシーさんやラウドネスのボーカル二井原実(58)さんらが、アマチュアコピーバンドのボーカルとして一緒にバンドをできるという夢のようなイベントも開催している。スポーツ新聞の芸能面ではニュースにならないようなネタだが、こういったレジェンドたちの活動にも注目していきたい。