おっさん同士の純愛を描き、話題のテレビ朝日系「おっさんずラブ」(土曜午後11時15分)が2日、最終第7話の放送を迎える。ニッカンスポーツコムでは、田中圭(33)演じる天空不動産・東京第二営業所の春田創一、吉田鋼太郎(59)演じる部長の黒澤武蔵、林遣都(27)演じる後輩の牧凌太の“愛の軌跡”を振り返る全話紹介企画を連載。最終回は第5、6話を振り返り、第7話のあらすじを紹介する。

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 第5話 「Can you “Coming Out”?」(5月19日放送)

 春田(田中)は、同居していた牧(林)が「武川さんのところにお世話になろうと思って…気分転換です。元彼なんですよ」と、主任の武川政宗(真島秀和)が元彼だったと告白し出て行こうとしたところを、バッグハグで引き留めた。その瞬間を、玄関口に入ってきた幼なじみの荒井ちず(内田理央)に見られてしまい、ちずは戸惑って出て行ってしまう。

 春田は、牧から「春田さん、俺と付き合ってください」と言われて「はい」と返答してしまう。そして「男同士で付き合うっていうのは…どういうこと? 牧にとって…俺は彼氏なの? それとも、彼女なの?」と質問し「何、言ってるんですか?」と笑って流される。翌日、春田は牧に、時間をずらして出社しようと提案し「弁当も、しばらくいいよ」と言うなど、急に意識し出す。

 その中、黒澤(吉田)は春田に、バラエティーで人気沸騰中の俳優・剣崎達巳(永瀬匡)のマンション探しのアテンドという、トップシークレットの依頼を託す。指示する時は上司と部下の関係性を冷静に貫こうとした黒澤だったが、春田が部屋を出て行くと、ふられた悲しみから涙する。

 春田は剣崎を物件の内覧に連れて行くが、そこに、牧が清純派朝ドラ女優・室川檸檬(生駒里奈)を連れてやってくる。1週間前に本社から直接、連絡があった重要機密事項で、交際を隠している剣崎と檸檬は、同じマンションに住みたいといい、その上、檸檬は警戒心が極めて強いという。

 春田は牧との打ち合わせを終えると、武川から食事に誘われる。武川からは「付き合ってるのか? お前と牧だよ」と追及された揚げ句「手を引いてくれ。お前が側にいるから、あいつはいつまでも諦めきれない。お前にその気がないなら、離れてやってくれ。あいつは俺がいないとダメなんだよ」などと手を切るよう言われる。武川は牧が入社前の4年前に、就職活動のOB訪問で来て出会ったといい「牧から手を引いて下さい。お願いします。俺はアイツがいないとダメなんだよ」と土下座までする。

 そんなある日、春田は、牧に買い物に誘われて“デート”する。ただ、街中で通行人にぶつかられた牧が手を握ってきた瞬間、思わず「だから、もっと離れておけって! 誰が見てるか分かんねぇぞ。意外といるぞ、知り合い」と言ってしまう。牧は「だから、何なんですか? 俺は春田さんにとって、恥ずかしい存在なんですか?」と言い返す。2人の間に微妙なムードが漂う中、牧に会社から檸檬の件で緊急出動するよう連絡が入る。

 ほぼ同時間帯に、ちずは春田の職場の後輩・栗林歌麻呂(金子大地)に誘われてデートするが、春田のことばかりしゃべり、途中で切り上げられてしまう。また黒澤は、妻の蝶子(大塚寧々)から「1回、ふられたくらいでなによ」と励まされる。そして“最後のデート”として離婚届を出しに行く。

 春田が1人で海辺にいると、ちずがやってくる。春田は、ちずに「俺さぁ…牧と付き合ってる。付き合おうって言われたから…実際、特に何か、変わったわけじゃないんだけど…一応、報告。今、初めて人に言った」と告白。「やっぱさぁ、俺はあんまり知られたくはないんだけど…何か、それで、また牧を傷つけちゃったみたいでさぁ」と続けると、ちずに「良かったじゃん。付き合ってるんだ。春田も好きなの?」と聞かれる。春田は「俺は…まぁ」と認める。

 その後、牧から電話があり、春田も剣崎と檸檬のいるマンションに向かう。剣崎は「交際がばれてもいい、堂々としたい」と言うが、檸檬は仕事への影響から不安を訴え、別れようという。その場で、牧は「実は、僕たちも付き合っていて…だから仕事のことを考えると、絶対にばれたくはないというその気持ち、よく分かります。でも正直でいたいという剣崎さんの気持ちも分かります。世間は、いつだってうるさいです…でも結局、今の自分たちにとって、1番大事なものは何かっていうことだと僕は思います」と2人を諭す。

 その中、剣崎と檸檬がパパラッチに撮られ、春田と牧は追い掛けるが、取り逃がしてしまう。街中で牧から「形だけじゃなく。ちゃんと好きになってもらえるように、俺、頑張りますから」と言われ、春田は「牧! 恥ずかしくないから…牧と一緒にいることは、俺にとって全然、恥ずかしいことじゃないから」と思いを吐露した。

 その後、剣崎と檸檬は会見を開き、結婚を前提とした交際を宣言。春田は会社で中継を見守る中、檸檬が「とあるカップル」と自分たちの交際を紹介し、後押しされて交際の公表を決意したと語るのを聞き、同僚の前で牧の手を握り「俺たち付き合っています! 俺と牧は、付き合っています」と宣言。その直後、黒澤が「ちょっと待ったぁ~!」と血相を変えて割って入った。

 第6話「息子さんを僕にください!」(5月26日放送)

 春田が会社で牧との交際を宣言したことを受け、黒澤は「あぁ、そう…へぇ~、春田と牧が。ブラボー」などと言い、拍手。祝福ムードに湧く営業所内だが、黒澤は自室で号泣する。帰宅後、牧は春田のカミングアウトに「あえて、みんなの前でさらすことは…」と戸惑いを吐露した後、倒れてしまう。牧は「ただの風邪です」というが、熱を出していた。

 その中、春田の元に黒澤から長いメールが届く。「納得半分、不満半分と言ったところです。と言いますのも、私がフラれたのは、てっきり私が男であることに要因があると思っていたからです。(中略)ひとえに私の力不足です。私がまだはるたんに、自分の魅力を伝えきれていないのです。黒澤武蔵、打倒・牧凌太をここに宣言させていただきます」と、再アタックの誓いがつづられていた。その後、黒澤に内覧先の物件に呼び出され、徹底的にアピールされるなど、猛チャージを受ける。

 一方、春田の自宅で休んでいる牧の元を、武川が見舞いに訪れる。牧が「このまま本当に付き合って、春田さんは本当に幸せなのかな…って思って」と本音を吐露すると、武川は「自分の幸せより相手の幸せか…じゃあな。お大事に」と悟ったようにその場を後にする。

 その後、春田は牧に実家の親にあって欲しいと言われ、戸惑いつつ足を運ぶ。牧の父からは「ふざけるな!」、「(交際が)認められるわけないだろ! 何で男なんだ!」などとどやされる。牧は「男性が好きなんです」とカミングアウトするが、牧の父は「うちの大事な息子に…お前は一体、何なんだよ。どういうつもりだ!」とぶち切れられる。ただ牧の母と妹からは受け入れられる。

 帰宅する途中、春田の携帯に、ちずから連絡がある。春田は、ちずから「春田のことが好きなんだってば」と告白され、抱き締め合うが、その場面を牧が見てしまったことをきっかけに事態は急変。春田は帰宅後、牧から「春田さんと一緒にいても苦しいことばかり…別れましょう。俺、春田さんのこと、好きじゃないです」と言われる。春田は「わけ、分かんねーよ」と泣くが、牧は出ていってしまう。その1年後、春田の自宅で同居し、朝食を作っていたのは黒澤だった。

 第7話「HAPPY HAPPY WEDDING!?」(6月2日放送)

 春田の家を牧が出て行ってから1年後。春田と黒澤は、なぜか同居生活を送っていた。そんなある日、本社から黒澤のもとに「上海を拠点とした新規プロジェクトのメンバーに、春田を指名したい」との打診が舞い込む。驚きながらも、転勤を決意する春田だが、その直後、黒澤が一世一代のフラッシュモブ作戦で春田に「結婚して下さい」とプロポーズした。

 この話は、またたく間に、春田と1年前に別れた牧やちず、蝶子や牧の元彼で主任の武川政宗(真島秀和)らも知るところとなり 混乱の中、春田の頭に「結婚って……何!?」という、素朴な疑問が浮かぶ。考えても考えても、明確な答えは見つからない一方、春田を取り巻く人々の胸にも、さまざまな思いが交錯する。33歳ダメ男・春田が、未曽有のモテ期を経て、最後に選ぶ答えとは…。