女優で歌手の松たか子(41)が11日、都内で、「第9回岩谷時子賞」授賞式に出席した。

 同賞は音楽文化の向上・普及のため、その活動に功労のあった人物・団体を表彰するもの。審査員には作曲家都倉俊一氏(69)らが名を連ねる。今回、プレゼンターは女優市毛良枝(67)が務めた。

 松は「なんで私なんだろうという思いのまま、ここに来てしまった」といい、「昨年は挑戦すべきことにも後押しされて、とても充実の時間を過ごせました。そう思っても、賞をいただいていいのかという思いで、そこから抜け出せませんん」と戸惑いをうかがわせた。

 審査員を務めた都倉から「おっしゃっていることは重々わかりますが、満場一致で決めたことです」とした上で、「あなたの八面六臂(ろっぴ)の活躍で、みんなが癒やしを受けています。その存在というものが、大きな要素になっています。ぜひ、堂々と自信をもって賞を受けてください」と言葉を贈った。この言葉を受けた松は、「もっとがんばれと受け取り、これを励みにできるようにと、やっとなれました」とほほ笑んだ。

 特別賞は、テレビ朝日系ドラマ「越路吹雪物語」で越路吹雪役を演じた大地真央(62)が受賞した。「今年は、宝塚初舞台から45年周年になります。その年に越路さん役をやらせていただき、喜びの年になりました。市毛さんから手渡ししていただいたことも、一生忘れられない思い出になります」とほほ笑んだ。

 また、功労賞には演出家の石井ふく子氏(91)が輝いた。「音楽関係の賞だと思っていた」と話し、「岩谷さんからのがんばれだと思うので、もう少し今のドラマを良い方に向けていきたいと考えています」と語った。

 ◆第9回岩谷時子賞受賞者

・岩谷時子賞 松たか子

・岩谷時子賞特別賞 大地真央

・岩谷時子賞奨励賞 古川雄大、上野耕平

・岩谷時子賞功労賞 石井ふく子氏

・岩谷時子賞 Foundation for Youth 黒木雪音氏