劇団四季の元代表で、「キャッツ」「ライオンキング」のミュージカルを手掛けた演出家の浅利慶太(あさり・けいた)さんが13日午後5時33分、悪性リンパ腫のため都内の病院で亡くなった。85歳だった。

 密葬で喪主を務めたのは、妻の女優野村玲子。03年に70歳の浅利さんと結婚。浅利さんの演出作品に主演するなど女優を続けながら、多忙な夫を支えた。

 密葬で野村は「浅利と私は、夫と妻であると同時に、演出家と女優、師匠と弟子いう関係でありました。その大きな3つの存在を亡くして、心の支えを失い、悲しみと寂しさと不安とさまざまな気持ちで、今は言葉が見つかりません。夫は、たくさんの祈りのある作品と、志をともにする仲間、優秀で信頼できるスタッフたちを残してくれました。その方たちのお力をお借りして、これからも芝居を続けてまいりたいと思います」とあいさつした。

 浅利さんは劇団四季の女優だった故藤野節子さん、故影万里江さんと結婚後に離婚。野村とは3度目の結婚だった。