芸歴18年目のお笑いコンビ「NON STYLE」が14日、大阪・梅田芸術劇場で全国漫才ツアー「38~サンパチ~」をスタートさせた。

 ともに38歳、漫才で使われるセンターに置かれた「サンパチマイク」から名付けられた同ツアー。大阪を皮切りに、初開催の香川(9月17日、ホール・レグザムホール)、M-1グランプリで優勝し、公演した08年以来の新潟(10月13日、新潟テルサ)や札幌(同28日、わくわくホリデーホール)など、12月20日(東京ドームシティホール)の最終公演まで9都市を回る。

 普段、ミュージカルや音楽コンサートなどが上演される同劇場では、吉本興業所属コンビとして初の単独ライブとなったこの日。井上裕介の代名詞「不細工」「ナルシシスト」のキャラを、相方の石田明がふんだんにイジリ倒す新ネタ9本で、客席の約1900人を楽しませた。

 井上がネタ中に子守歌を独唱し、客席からお決まりの悲鳴に近い笑いが漏れる場面もあったが、終始、爆笑と拍手が堪えない公演となった。

 エンドトークで石田は、38歳という自分たちの年齢に「おじさんになりました」と感慨深げ。「もう賞レースとかには出ないんで、好きなことをやっています」とこの日、披露された新ネタへの思いを話した。

 井上は同劇場初の単独ライブに驚いた様子で、「次は(ここで)『和牛』がやるんじゃないですか」と人気上昇中の後輩コンビの名前も口にし、「お笑い界が盛り上がるように」と話した。年末まで続く同ツアーについては「体を無事に、(最終公演まで)乗り切りたい」と意気込みを語った。