「大阪チャンネル」の新番組「国産洋画劇場」の配信が31日スタート、ダブル主演のロバート秋山竜次(40)と友近(45)が都内でトークショーを行った。NTTぷららと吉本興業が運営する映像配信サービスで、純国産にこだわり抜いた「和製洋画」の最新話が、毎週金曜日に配信される。全5話。

和製洋画といっても、どこかしら有名洋画の骨格が透けて見えるのがポイント。第1話の「六城(ろっき)」は、秋山演じる元相撲取りの六城が、友近演じる和菓子屋に勤める恋人の遠藤に励まされながら、闇相撲のPYC(パシフィック・横綱・チャンピオンシップ)で優勝を目指す。シルベスター・スタローン(72)主演のボクシングを題材にした米映画「ロッキー」(76年)とは、全く関係がないという。

秋山は「全日が震撼(しんかん)して、全日が泣いた! 洋画は国産に限る」と宣言。「全てオリジナルで、日本ならではの作品。海外に似たものがあると言うけど、解釈の違い。大体、私は生まれてから洋画を1本も見たことがありませんから」。友近も「スポ根でありながら、ラブストーリー」と笑った。

劇中ではキスシーンならぬ、接吻(せっぷん)シーンがある。秋山は「六城なりの不器用な接吻のイメージを膨らませるために、いろいろな人にお金を払って特訓をした。1カ月半で12~13万円かかっている」。友近は「イメージトレーニングで、これをやってました」と自分の拳に唇を寄せた。

最大の見せ場である、エンディングで六城が「遠藤さ~ん!」と情感たっぷりに叫ぶシーンを、秋山は再現。映画「ロッキー」で主人公ロッキーが、恋人に向かって名前を「エイドリア~ン」と叫ぶシーンとは全く無関係で、友近は「ものまねされるようになればいいですね」と笑った。

秋山は「ぬれ場があるなら、前バリもはがす」。友近は「私が見たのは五社英雄監督作品ばかり」と映画「吉原炎上」などで知られる巨匠の名前を挙げて「五社仕込みの情念を見たください」と話した。

2作目以降も完全オリジナルを貫いて「タイタニック」に似てもにつかない「船と氷山」、スピルバーグ監督作品「激突」ではない「激突き」、「ゴースト・バスターズ」ではない「除霊集団」、歌姫を守る「ボディー・ガード」ではない「身体警備」などがラインアップ。秋山は「国産の良さを見せて、日本に生まれてよかったなと思ってもらいたい」と話した。