女優吉岡里帆(25)主演のフジテレビ系連続ドラマ「健康で文化的な最低限度の生活」(火曜午後9時)の11日放送の第9話の視聴率が6・5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことが12日、分かった。前週より0・9ポイントのアップとなった。

視聴率は初回から7・6、5・5、5・8、5・5、4・8、4・9、5・3、5・6%だった。

義経えみる(吉岡)は、安定した生活を求めて東京都東区役所に就職、公務員になった。だが、最初に配属された「生活課」で待ち受けていたのは、個性豊かな職場の仲間たちと、生活保護の壮絶な現実だった。彼女が担当する110世帯の生活保護受給者たちには、知れば知るほど奥の深い、それぞれの人生があった。原作は週刊「週刊ビッグコミックスピリッツ」に連載中の柏木ハルコ氏の同名コミック。

過払いによる多額の借金を抱えながら、えみるのサポートによって生活保護から卒業した阿久沢正男役の遠藤憲一(57)は吉岡について「ぴったりなんですよね。吉岡ちゃんも根っこが真面目で、誠心誠意取り組んでいく人だから。えみるは知らない世界に入り、失敗しながら一つひとつ自分の血肉にしていく。その感じが、吉岡ちゃんのあのまんまでいいんじゃないかと思います。生活保護自体は重いテーマだけど、どう調理していくのか。いろんな意見や批判もあるでしょうが、あえてそこに切り込んでいくカンテレらしい勇気。こういうものが作りたい、伝えたいと思っています」と話している。

第9話では、えみる(吉岡)の元に、孫のハルカ(永岡心花)と2人暮らしの生活保護高齢受給者・丸山幸子(小野和子)の家でボヤ騒ぎがあったと連絡が入る。家を訪ねると、そこには見知らぬ女性が。それは、4年前に娘を残して男と姿を消した、ハルカの母・梓(松本まりか)だった。

梓は、今後は幸子の介護をしながら、ハルカをきちんと育てると話し、自分も生活保護を受けたいと申し出る。すでに生活を共にしていることから、梓は生活保護を受給できることになった。しかし、梓への不信感がぬぐえないえみるは、思い切って4年前に失踪した理由を尋ねる。すると、それまでの態度とはうってかわって、梓が攻撃的な一面を見せ始めた。さらに、認知症が進んでいることを理由に、幸子の分の生活保護費も自分の口座に振り込むよう要求してきた。

一方で、元生活保護受給者の阿久沢(遠藤)の娘・麻里(阿部純子)が倒れた。知らせを受け病院に駆けつけた阿久沢は、医師から麻里が妊娠していると聞かされる。さらに、麻里が抱える秘密や、離れていた17年間の本音が次々と明かされていく。せめて、おなかの子供の父親を教えてほしいと願う阿久沢だが、麻里は何も話そうとしなかった。