今月15日に亡くなった女優樹木希林さん(享年75)の葬儀が今日30日、東京都港区の光林寺で執り行われる。

文学座付属演劇研究所の61年入所1期生同期の俳優橋爪功(77)が弔辞を読むことが29日、分かった。

希林さんの女優としてのスタートを知る橋爪が、故人に言葉を送る。希林さんは高校卒業後、同研究所に入所した。薬科大の受験準備をしていたが、受験直前に北海道でスキーをして骨折したため断念、研究生募集中の告知を見て応募したという経緯がある。また、橋爪も、行くところがなく同研究所に入ったと明かしたことがある。

昨年5月、小林稔侍(77)を加えた3人でトーク番組、フジテレビ系「ボクらの時代」に出演した。希林さんは、自分たちについて「大した志もなくて、行きがかり上、役者になった3人がこうして話をしている」と、希林さんらしい言葉で振り返っていた。55年を超える付き合いだからこそ、言い合える関係がうかがわれる。

橋爪は、若いころの希林さんについて「あいつは頭がいい、すげえなと思った」と話したこともあり、一目置いていたようだ。言葉に出さずとも、同期同士、心の支えになっていたのかもしれない。

故人の遺志で、通夜式は16日に近親者のみで執り行われた。関係者によると、喪主を務める夫でミュージシャンの内田裕也(78)は、葬儀で妻を静かに送りたい意向という。内田は20日「啓子(希林さんの本名)、今までありがとう」「見事な女性でした」などとコメントを発表している。また義理の息子で俳優本木雅弘(52)は今日、希林さんについて初めて報道陣の前で思いを語る見込みだ。

午前10時から東京都港区南麻布4の11の25。一般参列者も焼香できる。