俳優市村正親(69)が9日、都内で、日本語吹き替え版声優を務める米映画「MerryChristmas!~ロンドンに奇跡を起こした男~」(11月30日公開)の本予告公開アフレコイベントに出席。一部で報じられた妻篠原涼子(45)との“不仲説”を一蹴した。

2人の不仲説は、今年に入ってから一部週刊誌が報じていた。その原因を篠原が女優業に力を入れていることだとする報道もあったが、市村は「この場で言うけど、(篠原の)舞台も映画も、勧めているのは僕だからね」と、篠原の仕事に理解を示すどころか、自身が背中を押していると主張した。

また「それをおもしろく書くのはいいの。そういうこと言われるのは、それだけ注目されてるってことだから」と謙遜したが、「ただ、子どもにはかわいそうだからね。子どもの前ではそういう話は一切しないです」と、子どもたちへの配慮を求めた。

夫婦間で仕事の話はするといい、「(篠原が主演した7月の舞台)『アンナ・クリスティ』をやってるときも、せりふを一生懸命覚えてるときは『手伝おうか』と、何回か(言った)」と、互いの仕事に理解があることを強調。不仲説を、文字通り「一蹴」した。

映画は、舞台化もされている小説「クリスマス・キャロル」の著者チャールズ・ディケンズ氏が同作を生み出す過程を、ファンタジーを交えて描いた心温まる作品。ディケンズ氏は小説の登場人物たちとの不思議な交流を通して、自身の過去と向き合い家族への思いやりに目覚め、物語を完成させていく。

市村が演じるのは、小説の主人公であり、ディケンズ氏に大きな影響を与えるスクルージ(演=クリストファー・プラマー)。94年の舞台「スクルージ」初演から数え切れないほど演じてきた役柄だけに、「スクルージをやるのは僕の日常です」と話した。

クリスマスは「2人の子どもと、愛する妻と4人で(過ごす予定)」という。現在10歳の長男は昨年のクリスマス会で、彼が幼稚園のときに市村が手作りした「クリスマス・キャロル」の紙芝居を披露したといい、「一生懸命パパをマネしようとする姿に感動しました」とうれしそうに話した。

映画をどんな人に見てほしいか聞かれると、「日本語が分かる人すべて」とユーモアあふれる解答で取材陣の笑いを誘った。