演歌歌手走裕介(44)が2日、東京・中央区の日本橋公会堂で、デビュー10周年記念コンサートの東京公演を行った。

10周年記念の最新曲「春待ち草」やデビュー曲「流氷の駅」などを歌唱。中学からのアマチュアバンド時代にたたいていたドラムもファンに初披露し、メモリアルなステージに花を添えた。「ドラムは自前のものです。ファンの前で披露するのは初めてなので、結構ドキドキしています」と言いながらも、楽しそうにステージングを行った。

デビュー前は、昨年2月に亡くなった作曲家船村徹さん(享年84)の内弟子生活を10年送った。「先生は弟子に歌を教えないんですよ。『歌ったらクビになる』みたいな感じでしたから。でも、歌手になるための基礎は作ってもらいました」と感謝。船村さんは、走がデビューをした後も、会う度に温かい言葉を弟子にかけていた。「『ちゃんと飯は食っているのか』と言ってもらったり…。デビューをしてから、歌のレッスンをしてもらったように思います」としのんだ。

心に刻んでいる船村さんの言葉は「どんな時でも平常心を忘れるな」だという。「常にこの言葉を胸にステージに立っています。来年は今年よりも多くのコンサートを行いたい。そして、大ヒット曲をぜひ出したい」と目標を掲げた。