元「モーニング娘。」の道重さゆみ(29)が、自身のライフプロジェクトと語る「SAYUMINGLANDOLL~東京~」の大阪公演を今月13~18日、大阪市住之江区の「STUDIO PARTITA」で開催する。

14年11月にグループを卒業し、約2年の休業を経て17年3月から活動を再開。今公演は、復帰に合わせて行われた17年春の「再生」、18年春の「宿命」に続く第3弾。

今回は「世界観がかわいくて大好き」だったという昭和を代表するマルチクリエーター、故内藤ルネさんとの初コラボも実現。ルネガールなどの世界観に魅了され、日頃から衣装などのコラボ案を考えていたといい、「念願がかなってすごくうれしい」と喜んだ。

10月の東京公演は大盛況で、来年1月の追加公演(11~20日、COTTON CLUB)も決定している。

「コンサート」でも「ミュージカル」でも「ディナーショー」でもなく、音と光、映像やイリュージョンが織り成す新感覚のステージ。東京を舞台に、いなくなった母を探しに田舎から上京したヨウコ(道重)が、いろんな街へ母を探す旅に出る本編。つんく♂(50)らが手がけた新曲10曲などのライブパフォーマンスが合わさり、ストーリーが進行していく。

03年1月、「モーニング娘。」に加入し、14年11月の卒業まで約12年、同グループでは最長となる期間、在籍した道重。つんく♂がストーリーに合わせて書き下ろした新曲「Loneliness Tokyo」は、歌詞が地元山口県から上京したグループ加入当時の心境と重り、曲に入っていきやすいという。「『つんく♂さん、さすがだな』みたいな気持ちですね」と感謝した。

卒業後、1人でのステージは「良くも悪くも全部自分に返ってくる」。大人数でのグループ活動とは違い、「プレッシャーも大きいが、やりきった時の達成感もすごい大きい。すごくやりがいを感じながらやっています」と実感も明かした。

グループでは長年、リーダーも務めたが、駆け出しの頃は「ソロパートになると、1カ所だけとか1文字だけとかいう曲も全然あった」。その曲の見所を聞かれても「この1文字です」としか答えられない時もあったという。「マイクを口の前に持ってくることもほとんど無かった」という当時から、今回は1人で全てをこなす。

「全部、私の公演。見所を聞かれた時に「全部です」って言えることがすごく幸せ。夢みたいです」と目を輝かせた。

公演も今回で第3弾を迎え、「『SAYUMINGLANDOLL』っていう空気感が、すごいできあがってきてる」。改めてファンの温かさを感じ、「バラードとかになると特に、祈るように聞いてくれてる。その空気がすごい心地よくて。復帰して良かったなってすごく思いますし、ファンのみなさんがいる空間の中で、ステージに立つことが、ほんとに今は何よりも大好きな時間」と幸福感を満喫している。

グループ卒業後は、肩書をよく聞かれるそうで「私の中でアイドルっていうのは、『モーニング娘。』っていうイメージがすごい強い」。グループを離れ、自身の中では、アイドルという立ち位置ではなくなったと話す。

「でも、『かわいい』っていう立ち位置に行けたらいいなって思います。『かわいい』っていうのは、自分の中でも憧れっていうか、永遠のテーマだと思っている。そこは自分の中でずっとこだわっていた。やっぱかわいいものが好きなので。『かわいい』を保てたらいいなって思います」

アイドル時代から現在、今後も変わらない理想の姿は「道重=かわいい」だという。

過去2作とも上演している大阪のファンの印象については「温かい感じで包んでくれて、うれしい」。これまでの大阪公演では、楽屋にたこ焼き器が置かれていたそうで「みんなで作って食べるのがすごい楽しみ」と心待ちにした。「私も大阪に行けることを楽しみにしています。新しい世界観を感じに、かわいい世界観に浸りに来て欲しい」と呼びかけていた。