太田プロ所属のお笑い芸人による定期ライブ「月笑(ゲツワラ)」の最終決戦クライマックスシリーズ(CS)が10日、東京・霞が関のイイノホールで行われ、アイデンティティが2年連続2度目の優勝を飾った。

アイデンティティ、さすらいラビー、火災報知器という11月までの年間上位3組によるCS。セミファイナルは、さすらいラビーが年間ポイントで43点のアドバンテージも生かし、283-131の大差で火災報知器を下したが、同170点同士でがちんこ勝負となったファイナルは、215-144でアイデンティティに軍配が上がった。

決勝でさすらいラビーは、女の子を誘うのが苦手な男に宇野、手に負えない女に中田がなりきり、若い女性から大きな拍手を受けたが、アイデンティティの体を張った熱演の前に屈した。

アイデンティティは昨年ブレークした声優・野沢雅子の孫悟空物まねの格好ではなく、正統派漫才で勝負。ジャニーズのコンサートならぬ「ジャニコン」で、ステージにポンと飛び出すアイドルに田島、なぜか続けてキスされるファンに見浦が扮(ふん)し、笑いを誘った。終盤には悟空の声も織り交ぜ、会場を爆笑で包んだ。

「素の漫才でも優勝できてうれしい」という田島は「今年後半に僕らが素の漫才をやる形が見えた」と会心の連覇にニンマリ。今年、待望の長女が生まれた見浦は「後輩に負けないぞの気持ちで勝ってうれしい。来年も頑張る」と笑った。

来年の月笑は、2月18日に開幕する。