歌舞伎俳優市川染五郎(13)が15日、都内でフォトブック「儚(はかない)」(講談社)の発売記念イベントを行った。自身にとって初の書籍で、撮り下ろし写真とインタビューで構成されている。

今年1月、東京・歌舞伎座「勧進帳」の源義経役などで8代目市川染五郎を襲名した。書籍の見どころを聞かれると「襲名の前と後の変化を見てほしい」とアピール。そして「舞台はナマなのでまったく同じものはない。はかないと思う」との思いをタイトルに込めたと説明した。

「染五郎」と呼ばれてもうすぐ1年になる。「慣れてきた」というが「『染五郎』が完成するのは何十年後。早く完成した姿を見せたい」と誓った。

将来、やりたい役は「勧進帳」の弁慶だという。「いつか、なるべく早くやりたい。最年少記録を持つ祖父の16歳を超えたい。かなり焦っています」。

かつては仮面ライダーに憧れた少年が、今ではすっかり若き歌舞伎俳優に成長しつつある。将来は、演じるだけでなく「舞台で使う音楽の作曲もやりたい」と“二刀流”の目標も口にした。