19日に放送された日本テレビ系連続ドラマ「イノセンス 冤罪弁護士」(土曜午後10時00分)の第1話視聴率が8・3%(関東地区)だったことが21日、ビデオリサーチの調べで分かった。

同作は、有罪率ほぼ100%の日本の裁判で、冤罪(えんざい)を晴らすという奇跡を起こすために執念と情熱、科学を武器に、坂口健太郎演じる弁護士・黒川拓が逆転劇に挑むというヒューマン・リーガル・エンターテインメントだ。

黒川に振り回される新人弁護士・和倉楓を川口春奈、黒川に力を貸す科学者の秋保恭一郎を藤木直人が演じる。

第1話は、保駿堂法律事務所で刑事事件を担当する黒川は、逆転無罪を3年で5件勝ち取っている敏腕弁護士。だがその素顔は整理整頓が苦手で取材嫌い、事務所の物置に住み着いている変わり者だった。訳あり新人弁護士の楓は黒川を手伝うことになるが、独特のペースに振り回され、ストレスがたまるばかり。

黒川は冤罪事件に関心を持つテレビ日本の報道ディレクター有馬聡子(市川実日子)の取材をドタキャンし、依頼人阿蘇恵美子(中島ひろ子)の約束を優先していた。

恵美子の夫、重雄(吉田栄作)は自宅への放火容疑で逮捕後、犯行を自白していた。黒川は火事の際、重雄が持ち出したという戦隊ヒーローのフィギュアに興味を示す。それは5年前、廃工場での失火が原因で亡くなった息子、幸雄の形見だった。

重雄に接見した黒川は、自分で放火したならなぜ幸雄のアルバムなど大切なものを運び出せなかったのかを問いかけることで、警察から虚偽の自白を強要されたことを告白させる。

公判初日、重雄は犯行を否認する。だが、取り調べをした刑事の挑発に乗り怒ってしまったことで、不利な状況に終わる。

そんな状況にも焦ることのない黒川にいらつきを抑えられない楓は、情状弁護への切り替えを提案する。黒川の答えは、「どうして決めつけるんですか。僕には分からないから調べるんです」だった。

黒川は“幸雄の呪い”の謎に気付き、実証するために向かったのは偏屈科学者の秋保だった。秋保は弁護人証人として出廷する。黒川はサバイバルゲームの違法無線機がストーブを誤作動させたことを証明することで重雄の無実を勝ち取る、という内容だった。