吉本新喜劇は4日、大阪市内で会見を開き、60周年を迎える3月1日からの1年間、劇団員の清水けんじ(43)、吉田裕(39)信濃岳夫(37)、諸見里大介(36)が次期座長候補のリーダーに就任することを発表した。また、内場勝則(58)と辻本茂雄(54)が2月末をもって座長職を勇退し、ベテラン座員として新喜劇を支えていくことも発表された。今後は、この日の会見に出席した小籔千豊(45)ら4座長と4リーダーの新体制となる。

小籔は「僕たちも気持ちを新たに、すてきな(次の)70周年を迎えるようにこれから頑張っていきたい」。同じく座長の川畑泰史(51)は「みんなで一致団結して突き進んでいきたい」と、節目に向けて新体制での決意を新たにした。リーダー4人は、1年間の活躍や成果で座長就任の可否が判断される。清水は「これからどんどん、世に出ていない若手をピックアップしていって、アピールできるように頑張っていきたい」と意気込んだ。

「ビッグ座長」と称した内場と辻本に感謝を述べた小籔は、同時に責任感も増すと話し「今までの周年とは全然重みが違う。僕も頑張らなあかん」。新リーダーら若い後輩へ「世代交代の第1歩」の期待を込めた。

座長候補である4人には、新喜劇の先輩座長として「台本を作る能力」を求めるといい「今まで見たことない台本であるとか、若手を良い感じに抜てきしたり、ベテランに新たなキャラをお願いする。そういうのが一番大切かなと思う」とアドバイスを送った。

それを受けて沖縄出身の諸見里は「昔の伝統も守りつつ、どんどん新しくしていかないと」として「(お決まり設定の)うどん屋さんをソーキそば屋さんにしたり、まきざっぱをゴーヤーにしたりと新しいことをやりたい」と、個性を強調して笑わせていた。

60周年イヤーには、劇団員約110人が総出演する新喜劇(3月1日、なんばグランド花月)や47都道府県に加え、中国やシンガポールなど5カ国を回るアジアツアーなどの周年イベントが予定されている。