歌舞伎俳優中村勘九郎(37)中村七之助(35)、演歌歌手大月みやこ(72)、女優天海祐希(51)が16日、東京・台東区の浅草公会堂前で「スターの手形顕彰式」に参加した。

NHK大河ドラマ「いだてん」に主演している勘九郎はランニングをしながら登場。「ここ浅草は『いだてん』の大事な舞台。1年間走り続けます」とあいさつ。2人の祖父、父、おばも「スターの手形」に入っていると明かして、「一族郎党でありがとうございます」と話した。

七之助は16歳の時に、同所で初舞台を踏んだことを披露。「初日に客が5人しかいなかった。自分の実力はこんなものかと衝撃を受けた」と振り返った。そして、“スター”の仲間入りをしたことに「父に少しだけ恩返しができた気持ちです」と続けた。

大月は「今回は身に余る光栄です。55年歌ってきて今が一番幸せ。すべて、皆さんのおかげです」と感謝した。

天海は地元の台東区出身。「子どものころ、このあたりをウロウロしていた」と懐かしみながら「母がすごく喜んでいる。親孝行ができた」と話した。

タレント東貴博(49)は欠席。弟のタレント東朋宏(43)が代理出席で兄の手紙を読み上げた。「父の東八郎が、ここに手形を残したのが49歳。自分も今、49歳です。母に電話をしたら『パパは手形を残した3年後に死んじゃった。あなたも気を付けなさい』と言われた」と笑わせた。

多岐川裕美(68)も代理人が出席した。

台東区では、大衆芸能の振興に貢献した芸能人の功績をたたえ、1979年(昭54)から、浅草公会堂前に顕彰した人の手形をサインとともに設置。これまで、327人に達している。