歌手大橋純子(68)が6日、都内で、昨年3月に発表した初期食道がんからの復帰会見を行った。

同4月に入院し、手術ではなく、放射線化学療法を実施。放射線と抗がん剤が効いてがんが消え、6月末に退院した。「今は治療が終わって、薬ものんでいない。再発も転移もないけど『完治した』とは言えないそうです。経過観察をしています」。

ところが検査をする中で、左胸に初期の乳腺がんが見つかった。3年前に良性の腺腫だったものが、がん化していたという。7月末に5日間の再入院をして全摘手術を実施。12月になって再建手術を行った。

治療中は感染を恐れて、見舞客などは断っていた。「気持ちが沈むこともあったけど、夫(作曲家佐藤健氏)が毎日、見舞いに来てくれて『とにかく頑張ろう』と言い続けてくれた。大きな支えでした」と感謝した。

年明けからは、歌手活動復帰に本腰を入れ始めた。5月22日に発売する歌手生活45周年記念のカバーアルバム「Terra3」の制作に入り、先月までに「9割の制作を終えた」という。病気が声に与えた影響については、「年齢もあってキーは落ちているかもしれないけど、(落ちたという)自覚はない。病気の前と大きな変化はない」とほっとした表情を見せていた。

7日には、日本テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」(月~金曜午後1時55分)に生出演し、大ヒット曲「シルエット・ロマンス」を歌唱する。5月24日の名古屋ブルーノート公演を皮切りに、東京、大阪などでのライブも決まっている。「あとはライブの90分に耐える体力と持久力。今は歩いたり、泳いだりして持久力を付けている」と説明した。

先日、口腔(こうくう)がんの手術を行ったタレント堀ちえみ(52)には「『直すんだ』という強い意志があるから大丈夫。早く元気になって、また一緒に歌いましょう。遠くから願っています」とエールを送った。

大病にかかり「『明日は何があるか分からない』ということを身をもって体験した。これからは、1日1日を無駄にせず、ストレスをためずにサバサバと過ごしていきたい」と前を向いていた。