男女お笑いコンビ「相席スタート」が、13日に大阪・YES THEATERで、単独ライブ「Love so bitter」(午後5時開演)とトークライブ「相席ナイトクラブ in 大阪」(午後7時30分開演)を開催する。

17年「M-1グランプリ」ファイナリストで、漫才とコントを操るコンビだが、新元号を迎える19年はコントに一本化。「令和初代」「男女コンビ初」のコント王者を目指し、新時代のスタートダッシュを狙う。

13年結成の7年目。山崎ケイ(36)と山添寛(33)は、実績などから、世間的に漫才の評価が高いが、今年は「M-1グランプリ」にエントリーすらしない意向だという。

山添 可能性を感じる方に力を注ぎたい。自分たちの新しく進化したところを見てもらいたい。今、それが僕らの場合はコントに詰まっていると思う。

単独ライブも、今年はコントの本数を倍に増やす。もともと、漫才とコント両方をこなし、ネタ本数はコントの方が多いほど。シャイな山崎が、より生きるというメリットもある。

山崎 漫才は、私が思っていることを言っているという体(てい)。ボケてスベると、私という人間が否定されたぐらいの感覚になる。自分が言わなさそうなベタなボケをやっていると、照れちゃうんです。けど(設定がしっかりある)コントだったら自分っぽくないことも、やってみようかなと思えるんです。

山添 (コントは)別の役を演じるから、ケイさんが新しい別人としてパワーも出せるし、大間違いもできるんです。

昔は北斗晶のような「ママタレ」に憧れていたという山崎。真面目な性格が故に、コンビ結成当初は「私、笑わせたいとかじゃない」と言い放ち、山添を驚かせたという。

その症状はひどく「これ、お笑いっぽくてヤダ」「えーこれ漫才っぽい」と拒否反応を示す山崎に、山添が先輩コンビの珠玉ネタを見せ「お笑い」への抵抗を少しでも緩和させようとしていたほどだった。

「野心が全然、無いんです」という山崎だが、意外な一面もあると山添は明かした。負けた賞レース後には、悔しさのあまり涙することも多々あるそうだ。実際、「にゃんこスター」と「パーパー」が男女コンビ初の決勝進出を果たした17年「キング・オブ・コント」では-。

山崎 あの時は死ぬほど怒りました。賞レース史上、一番悔しくて荒れましたね。

悲願とする「キング・オブ・コント」は、2年目で初めて挑んだ14年から18年まで5年連続で準決勝止まり。そこで今年は、結成から初めて目標をひとつに絞った。気合の入りようが例年と違う。

山添 「男女コンビ初」「令和初代」のチャンピオンになる。いや、なりたい。

山崎 私は、楽しくできたらいいかなーって思います。

山添 負けたらこれ、泣くぞー(笑い)。

山崎 悔しがったり泣いたりするのは、自分が面白いと思ったものが評価されなかったから泣くのであって、せめてそこまで行きたいですね。「こんなに面白いものができたのに」という気持ちになるネタができたら、一番うれしいです。