お笑いコンビ、南海キャンディーズの山ちゃんこと山里亮太(42)と女優蒼井優(33)が、3日に結婚していたことが分かった。

一昨年の暮れだ。蒼井が「彼女がその名を知らない鳥たち」と「アズミ・ハルコは行方不明」で、日刊スポーツ映画大賞主演女優賞を受賞した時にインタビューした。新聞用だけでなく、ネットにアップする動画の撮影もお願いした。自己紹介と適当な喜びの草稿を作って、30秒程度の言葉をもらおうとした。

「自己紹介以外のところは、自分の好きなように話していいですか?」。若き大女優の申し出に、即座にOKした。そして蒼井は自分の受賞の喜びよりも、共演者、スタッフ、関係者への感謝の言葉を3分間の長さで口にした。まるで“3分間の主演映画”だ。「これじゃ、ほれちゃうよね」。同行したカメラマンと2人、正直な気持ちだった。

芝居の雑然とした稽古場の片隅を、蒼井優ワールドに変えてしまっていた。08年に日本テレビ系「おせん」で連ドラ初主演した時のインタビューで「黙っていても、そこにいるだけで、その世界にひたらせてくれる」と書いた通りだった。役作りについて「いく通りにアプローチしていく。感覚的に生きる女性が好き。何の計算もなく行動していく人はかっこいい」と話していた。今回の結婚は、それを貫いた。

「彼女が-」で蒼井は、男からもらった金でだらけた生活を送る、不倫する女性を演じた。「あまりやりたい役じゃないと思う。私、そんなに怖いものない」と話していた。女優も、プライベートも、一本筋が通っている。【小谷野俊哉】