演歌歌手小林幸子(65)が19日、東京・羽田空港で、震度6弱を観測した山形県鶴岡市のホテルで地震にあった様子を語った。

「突然の縦揺れで本当にビックリした。クローゼットの中にとっさに入ったら、今度は横揺れがきた。怖かった。こんなに大きな地震にあったのは初めて」。18日午後に酒田市でコンサートがあり、終演後に鶴岡市に移動していた。

「非常ベルが鳴り、『建物から下りてください』『エレベーターに乗らないでください』と館内放送があって1階に下りた」という。近くの駐車場で約1時間待機をした。「すごく寒かった。でも、本当に怖かったのは部屋に戻ってから。また、地震が来るのではないかと思って、パジャマに着替えずにそのままでいました」。

小林は新潟県長岡市山古志地域(旧山古志村)の水田で、04年に発生した中越地震からの復興を願って「幸子田」と名付けた米作りを行っている。「山古志の人に連絡をしたら疲れ切っていました。ここで取れたお米を毎年、他の地域の被災地に届けていたのに…。また新潟が被災してしまった。これ以上被害が拡大しないことを願います」。

同県村上市に住む親類に連絡を取ると「うちは大丈夫だから」と返事が来て安心したという。