歌舞伎俳優市川海老蔵(41)の軌跡を紹介する「市川海老蔵展」が21日、東京・日本橋高島屋S.C.で始まった。来年5月の13代目市川團十郎白猿襲名を記念したもので、海老蔵として展覧会は最後となる。

成田屋の紋「三升(みます)」を模したエントランスに始まり、成田屋360年の歴史が分かる資料や、写真パネルや衣装、映像など約100点が展示されている。

初展示は、17年7月歌舞伎座「駄右衛門花御所異聞」で、長男勸玄君(6)が、当時4歳の史上最年少で宙乗りした時の白狐の衣装や、展覧会のために撮り下ろした8分間のインタビューなど。

撮り下ろしインタビューで海老蔵は、勸玄君や、日本舞踊市川流の市川ぼたんを襲名した長女麗禾ちゃん(8)の子育てについて「話す、抱きしめる、愛してるんだと伝えることが大事。愛されていると感じてもらうことが一番」などと語っている。

團十郎襲名への思いについては「重責だと思うと何もできない。いつかは團十郎になると意識して生きてきた。父は生前に團十郎を贈与したかったがそうはいかなかった。父が喜んでいると、まず思います」と、12代目團十郎さんに思いをはせている。

ほかに、助六を演じる海老蔵とのツーショットが撮れるフォトスポットや、小道具の重さを体感できるコーナーも。歌舞伎だけでなく、ABMORIなどの環境活動、映画やドラマ出演時の衣装や写真もあり、多岐に活動する様子も分かる。

9月8日まで。