演歌歌手氷川きよし(42)が23日、東京・浜松町の文化放送で、特別企画「氷川きよし20周年記念・文化放送20時間スペシャル」を実施した。

2000年(平12)2月に「箱根八里の半次郎」でデビューしてから20周年を迎えたことを記念。午前5時の「おはよう寺ちゃん 活動中」(月~金曜午前5時)から、延べ20時間、計7番組に出演。ほかにも、天気予報や時報CMなどにも登場し、文化放送を20時間ジャック。

午後1時の「大竹まこと ゴールデンラジオ!」(月~金曜午後1時)への生出演では、歌にまつわる思い出などを披露。「初めて人前で歌ったのは5歳の時。松田聖子さんの『赤いスイートピー』でした」。カラオケでよく歌う曲は浜崎あゆみの「Voyage」だという。「すてきな曲で歌詞が特にいい。好きです」と打ち明けた。

小3の時、母方の祖母の葬儀で流れていたのは、唱歌「荒城の月」だった。「いつもひざ枕をしてくれた、大好きなおばあちゃん。人ってこうやって亡くなるんだなと思った。号泣しました」と振り返った。

今年4月発売の新曲「大丈夫」が出荷15万枚のヒット中だ。リスナーには「1回の人生。人にどう思われるかよりも、自分がどう生きるかが大切」と話して、「何があっても大丈夫」と新曲タイトルとからめた激励メッセージを送った。

この日夕方に取材に応じて「今日は午前3時半に起きました。低血圧で朝は弱いんです」と言いながらも、初めて20時間ぶっ続けの仕事を「すごく楽しみにしていたんです」と笑顔で話した。

30周年について聞かれると「今を生きるのに精いっぱい」と苦笑しながら「来年のことも分からないけど、一生歌っていきたい。いろんなジャンルの曲を歌って、『演歌歌手』から普通の『歌手』となるように発信していきたい」と意欲を見せた。

今年出場すればデビュー以来、20年連続出場となるNHK紅白歌合戦については「出られたらうれしい」と控えめ。歌唱曲については多くのファンが「大丈夫」を楽しみにしていることを認識しながらも、話題になっているアニメソング「限界突破×サバイバー」にも言及。「この曲を歌う時にはこういう衣装を着ようとか夢が広がる」と話した。【松本久】