唐沢寿明(56)主演の日本テレビ系ドラマ「ボイス 110緊急指令室」(土曜午後10時)で、21日放送の最終回、第10話の平均視聴率が12・9%(関東地区)だったことが24日、ビデオリサーチの調べで分かった。

第1話は12・6%、2話は8・4%、3話は10・7%、4話は9・3%、5話は11・9%、第6話は11・1%、第7話は10・9%、第8話は11・2%、第9話は10・4%。韓国ドラマのリメーク版の同作は、5話以降2ケタを維持。番組最高の視聴率で締めた。

第10話で、唐沢演じる、妻を殺された神奈川県警港東署の元強行犯一係刑事で、緊急指令室のECU(Emergency Call Unit)リーダーの樋口彰吾は、妻・未希(菊池桃子)殺しの犯人、本郷雫(伊勢谷友介)に監禁された後輩刑事、石川透(増田貴久)を救出に向かう。樋口は現場で、真木よう子(36)演じる緊急指令室室長、橘ひかりの超人的聴力で、現場の地下室を特定。雫に気付かれ格闘になる。雫は自らを撃たせ、樋口が殺人犯になるのを望むが、樋口が雫を撃った銃は弾切れだった。

雫は救急搬送されるが、父で本郷ホールディングス代表の本郷辰夫(伊武雅刀)の工作で逃亡する。強行犯係は海外逃亡を疑い、港をマークするが、樋口は雫の性格から、逃亡という選択肢に疑問を持つ。

そのころ、ひかりが署長に呼び出され署長室に向かうと、そこには雫が銃を持って待っていた。雫は指令室メンバーを追い出し、ひかりと立てこもる。ひかりは父が殺人を犯す現場を目撃しモンスターとなってしまった雫に「私ならあなたの声を聞ける」と説得するが、雫は耳をかたむけず、ハンマーを振り下ろそうとする。

そこで樋口が、雫の肩に発砲。逃亡を疑った樋口は、指令室に潜み機会をうかがっていたのだった。樋口は、殺人をやめる最後のチャンスを生かさなかった雫の、両手両足に銃弾を撃ち込む。ひかりの制止を聞かず、ハンマーを手にする樋口。雫の頭に打ち込んだように見えたが、ハンマーは頭の脇へ。

樋口は妻の復しゅうとして、雫にとって最大の苦痛である、「生きろ。平凡な日常を生きてみろ」という言葉を浴びせる。雫の屈辱の表情を見て、樋口は解放されたような笑みを浮かべる。

樋口とひかりは、それぞれ雫に殺された妻と父の殺害現場に花を手向ける。雫に襲われた透も、命はとりとめた。

一方、雫は移送中、父の辰夫に刺され、辰夫も自ら命を絶つ。だが、雫を見たものの中に、また新たな犯罪の息吹がうごめく、という結末だった。