米俳優ロバート・デ・ニーロ(76)が、元アシスタントにパワハラなどで訴えられたことが明らかになった。

ニューヨーク・ポスト紙などによると、グラハム・チェイス・ロビンソンさん(37)は、2008年にデ・ニーロのプロダクション会社のアシスタントとなって以来、「ビッチ」呼ばわりされた上、罵声を浴びせられるなど、言葉による虐待や、本人が望まない身体的な接触を頻繁に受けていたとして訴えているという。

最終的に同社の副社長にまで昇進したが、今年4月に辞職に追い込まれたというロビンソンさんは3日、マンハッタン連邦裁判所に提訴。

デ・ニーロが自分との電話の最中に小便をしたり、背中をかいてくれと頼んだことなども訴状で明かしており、性差別によるハラスメント、および給料の未払いなどで1200万ドル(約13億2000万円)の損害賠償を求めているという。

デ・ニーロも今年8月、ロビンソンさんが会社のクレジットカードを利用し、高級ランチを食べたなどとして、横領などで300万ドル(約3億3000万円)の損害賠償を求め、ロビンソンさんを訴えている。

ポスト紙によると、ロビンソンさんはデ・ニーロが、「オレの電話に出ないのか?クソ野郎。クビにしてやる」と怒鳴っている留守電のテープも、裁判所に証拠として提出。取材に対し、「デ・ニーロが私にしたことは間違いです。いじめや不適切なコメントなどで、職場は耐え難い場所となった」と語ったという。(ニューヨーク=鹿目直子)