英国王室のヘンリー王子が英国の2大タブロイド紙を相手取り、電話のハッキングを理由に提訴。ついに、長年におよぶ“英国王室とタブロイド紙の戦争”が激化したと報じられている。

英テレグラフ紙などの報道によると、王子は、留守電メッセージの違法な盗聴をめぐり、英ミラー紙およびサン紙を訴え、英高等法院に訴状を提出したという。

王室は2000年代半ばにも電話の盗聴被害で裁判を起こしており、当時、英ニューズ・オブ・ザ・ワールド紙の編集者らが実刑判決を受けている。しかし、ヘンリー王子による今回の訴えの詳しい内容は、まだ明らかになっていない。

数日前にはメーガン妃も、英メール・オン・サンデー紙が、父親からの手紙の抜粋を紙上で掲載したとして、同紙を訴えると発表したばかりだ。王子は、メーガン妃が法的措置を取ることにした理由について力強い声明を発表。

「妻は英タブロイド紙の報道キャンペーンによる、最も最近の犠牲者の1人です。執拗(しつよう)なキャンペーンは彼女の妊娠、子育てを通じ、昨年からエスカレートした。悪意に満ちた、執拗なプロパガンダは人々の生活を破壊する。私たちは勇敢に闘ってきましたが、そのつらさは説明し難い」との声明を発表した。

夫妻はプライバシー裁判を専門とする一流弁護士で、有名人のハッキング裁判に通じ、過去に故ダイアナ妃も担当したデビッド・シャーボーン弁護士を雇ったと報じられている。(ニューヨーク=鹿目直子)