演歌歌手市川由紀乃(43)が21日、東京・中野サンプラザホールでコンサートを行った。

「命咲かせて」「うたかたの女」などのヒット曲のほか、「南部牛追い唄」などの民謡にも初挑戦し、「人生いろいろ」など島倉千代子さんのメドレーも披露。ラグビーW杯で日本代表が初の8強入りをして話題になった麻倉未稀(59)のヒット曲「ヒーロー」のカバーにも声を張りあげ、会場の約2000人に約2時間で16曲を披露した。

「ラグビーのにわかファンの1人です」と苦笑いをしながら「ドラマ『スクール☆ウォーズ』をずっと見ていて、主題歌の『ヒーロー』をいつか歌いたいとずっと思っていました」と説明。日本代表には「勇気や諦めない心の大切さを教えてもらった」と感激して「ラグビーは魂を揺すぶられるスポーツ。歌の世界にも通じます」と納得顔で話した。

今年の市川は年明けから全力で駆け抜けてきた。1月発売の新曲「雪恋華」が出荷8万枚のヒット。ミュージックビデオの再生回数も144万回を突破する人気ぶりだ。活躍の場は歌だけにとどまらず、3月に名古屋・御園座の舞台で本格的な芝居に初挑戦し、7月には大阪・新歌舞伎座で初座長公演を成功させた。

「常に挑戦をし続けたい。やらないで後悔をするより、やって後悔をしたいんです」と前を向いていた。

16、17年と連続出場をした紅白歌合戦への返り咲きへの期待も自然と膨らんでくる。「1年の締めくくりの日に、あの舞台に立っていたいという気持ちはあります」。そう言った後で「ラストスパート。無心で走り続けます」。令和元年の残り2カ月余りの全力投球を誓った。