女優石原さとみ(33)が、4月スタートのフジテレビ系連続ドラマ「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」(木曜午後10時)に薬剤師役で主演することが4日、分かった。これまで国内地上波の連ドラで、薬剤師が主人公になるのは初。石原自身も、初めて挑む役柄となる。

原作は「月刊コミックゼノン」に連載中のコミック。脚本を「ストロベリーナイト」「グランメゾン東京」の黒岩勉氏(46)が担当する。石原が演じるのはキャリア8年目の病院薬剤師・葵みどり。「薬は患者の今後の生活につながるからこそ、その人自身を知る必要がある」という信念を持ち、ついつい患者に深入りしてしまいながら、チャームポイントのお団子ヘアを揺らしながら調剤、製剤に奮闘する。

「アンサング」は「ほめられない」という意味。「縁の下の力持ち=アンサングヒーロー」として奮闘する姿を描く、新しい形の医療ドラマ。ドラマで医師や看護師を演じた経験がある石原は、薬剤師について「お薬を渡してくださる方という印象で、どういうお仕事をされているのか具体的には知りませんでした。原作を読んで仕事内容の大変さに驚きました。薬剤師は“薬で命を助ける専門家”なんだと痛感しました」。

薬剤師のユニホームの衣装にはデザインから参加した。友人の薬剤師の「医師と間違われないように徹底している」というアドバイスを受けた石原は「機能的でスタイリッシュながらも、かわいさもあり、自然に身にまとうことができています。医師や看護師との違いを出すことを意識しました」と話している。

石原は18年のTBS系「アンナチュラル」で法医解剖医を演じて話題を呼んだ。薬剤師の役作りについて「患者さんに寄り添う温かさや優しさを持ち、優しさが本当の強さだということが伝わるように演じていきたい」と意気込んでいる。

◆薬剤師 大学の薬学部、もしくは薬科大学で6年間の薬剤師養成課程を修了後、薬剤師国家試験に合格した人のみが就くことができる。国内の薬剤師数は約30万人とされる。