TBSラジオで放送される大ヒットドラマ「半沢直樹」のオリジナルオーディオドラマ「半沢直樹 敗れし者の物語by Audio Movie」(11日スタート、火曜『ACTION』内午後4時10分ごろ)の初回キャストとして石丸幹二(54)と中島ひろ子(48)が出演することが5日、分かった。2人は13年に放送されたドラマで主人公の半沢直樹に“倍返し”された夫婦役で出演しており、その後が描かれる。

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4月期にTBSテレビでスタートする「半沢直樹」に向けて、1月に放送されたスピンオフドラマに続き、ラジオでも「半沢直樹イヤー」を盛り上げていく。テーマは前作で流行語にもなった、半沢直樹に“倍返し”され敗れ去った人々のその後の人生だ。ドラマの出演者がそのままオーディオドラマにも出演する。石丸らが出演するのは「第一章 元東京中央銀行大阪西支店 浅野匡支店長編」(11日、18日放送)。

前作のドラマで石丸演じる浅野支店長は、5億円詐欺の陰謀を企て、融資課長だった半沢を窮地に追い込んだが、“倍返し”の末、自らがマニラへ出向となった。引っ越しの準備が終わった時、浅野が中島演じる妻の利恵に「申し訳ない」と謝罪し、利恵から「単身赴任で離れていた家族がまた一緒に暮らせてうれしい」と、声を掛けるラストシーンは放送当時、大きな反響を呼んだ。

オーディオドラマでは、エリート銀行員から一転、マニラの工場へ出向となった浅野とその妻がその後、どのような人生を過ごしていたのかが描かれる。

なお、浅野編の脚本は、昨年配信された動画サイトParaviのドラマ「グラグラメゾン東京~平古祥平の揺れる思い」やバラエティー番組の構成を手掛け、バナナマンや東京03、おぎやはぎといったお笑い芸人からの信頼も厚い人気脚本家のオークラ氏が手がける。

石丸は「いつか必ず復活するぞと思い前作を撮り終えたのですが、まさかこんな形で浅野匡として皆さんの前に現れることができるとは思ってもいなかったのでうれしく思いました」。中島も「お話を最初に頂いたときは大変驚きましたし、懐かしい思いになりました。そしてうれしかったです。どのような物語になるか私も今から楽しみです」とそれぞれコメントしている。

◆半沢直樹 直木賞作家池井戸潤氏の小説「オレたちバブル入行組」「オレたち花のバブル組」が原作。13年7~9月放送。型破りな銀行マン、半沢直樹(堺雅人)が銀行内外の敵と戦う物語。最終回の視聴率は42・2%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)という驚異的な視聴率で平成に放送されたドラマで視聴率1位を記録するなど社会現象になった。4月期放送の新作では小説の続編「ロスジェネの逆襲」「銀翼のイカロス」が映像化される。